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ベネット首相：国連総会で2回目訪米へ出発
Avi Ohayon (GPO)
ベネット首相は、26日夜、国連総会に出席するため、イスラエルから出発した。演説は、27日朝9時（日本時間27日午後10時）の予定。ベネット首相、いよいよ世界にデビューである。しかし、出番が、国連総会の最終日であることから、ほとんどの首脳はすでに帰国した後とのこと。
このため、今回は、ニューヨークで、UAE、バーレーンなどアブラハム合意の国々との会談を予定しているが、首脳ではなく、外相たちとの会談になるという。このほか、在米ユダヤ人組織との会合も予定している。
UAE,バーレーン外相にエジプトとヨルダンのアブラハム合意歓迎の意を報告
ベネット首相は、ニューヨークへ到着後、すぐに、アブラハム合意を結んでいるUAEの外相、バーレーンの外相とホテルで会談した。スーダンは、合意を結んだものの、国内からの反発が大きく、その後の進展はほとんどない。ニューヨークでの会合にもスーダンは参加しなかった。
この会合では、ベネット首相から、エジプトとヨルダンが、アブラハム合意を歓迎している旨を伝えた。ベネット首相は先月、エジプトのシーシ大統領と会談。ヨルダンのアブドラ国王とも7月に直接会談している。
イスラエル周辺諸国とも平穏があることを確信してもらうことで、湾岸諸国との貿易や協力を安定、発展させるためである。この土台の上に、国連総会では、
www.timesofisrael.com/bennett-to-uae-bahrain-ministers-jordan-and-egypt-delighted-with-ties/
国連総会：パレスチナ自治政府アッバス議長がイスラエルに最後通告
ベネット首相の前には、バイデン大統領、アッバス議長、イランのライシ大統領もすでに演説を終えている。アッバス議長とライシ大統領の演説骨子は以下の通り。
パレスチナ自治政府のアッバス議長は、24日、録画ビデオで、国連総会に登壇した。アッバス議長は、イスラエルは２国家2民族案を破壊しているとして、1年以内に、1967年以前の国境にまで撤退するよう要求した。
1967年以前の国境とは、西岸地区、東エルサレムからも撤退するということである。この方向であるなら、パレスチナ自治政府はイスラエルとともに働く意思があると述べた。一方で、もしイスラエルが撤退しない場合は、1990年のオスロ合意で合意した1967年国境線の承認を破棄すると宣言した。
いわば、オスロ合意の期限をあと1年と宣言したということである。
さらには、長く和平交渉が頓挫したままになっていることについて、イスラエルを、ハーグの国際刑事法廷に訴えるとも主張した。国際刑事法廷は、今すでに2014年のイスラエルとパレスチナの戦争に関する取調べを行なっている。
ベネット首相は、イスラエルを国際法廷に刑事訴訟しているアッバス議長と、会談する気はないこと、自治政府の経済が崩壊寸前であること、また今のパレスチナとイスラエルの厳しい暴力的な対立の中で、パレスチナの国を認めるなど、ありえないとして、すでにアッバス議長の要求には応じないことを明確にしている。
国連総会：イランのライシ大統領はアメリカを非難
イランのライシ大統領も、就任してすぐの国連デビューであったが、こちらも録画による登壇となった。ライシ大統領は、アメリカが行なっているような経済制裁は、新しい形の戦争だと非難した。2015年のJCPOA核合意については、アメリカが、最初の合意の通りにイランへの経済制裁を解除するなら、新たな核合意に臨んでもよいと述べた。
イスラエルについては、女性や子供を殺そうとする世界最大のテロ支援国家だと非難した。またガザの封鎖について、世界最大の刑務所だと述べた。また、トランプ大統領がすすめた「世紀の取引」は失敗に終わったと述べた。
www.timesofisrael.com/in-un-debut-irans-new-president-rails-against-us-sanctions-denounces-israel/
JCPOA参加国（イギリス、ドイツ、フランス、中国、ロシア）は、今回国連総会と並行して会合を開く予定であったが、今は開いてもしかたがないとのことで、キャンセンルとなった。アメリカが、JCPOAに復帰するめどもほとんどたっていない。
www.jpost.com/breaking-news/world-powers-iran-to-meet-on-un-general-assembly-sidelines-679900
こうした中、ベネット首相がどんな演説を行うのかが注目される。
