ベツレヘムで2年ぶりにクリスマスの祝い:ガザでもクリスマス 2025.12.25

People gather next to the Christmas tree at Manger Square in the Old City of Bethlehem on Wednesday.Mussa Qawasma / Reuters

ベツレヘムで2年ぶりのフル・クリスマス

12月24日(水)、ベツレヘムでは、ガザ戦争が停戦になったことを受けて、久しぶりに落ち着いてクリスマスを祝うことができた。まぶねの広場には、大きなクリスマスツリーが設置され、クリスマスイブの夜には、数千人が、訪れたという。

イスラエル国内のアラブ人クリスチャンだけでなく、イスラエル在住の外交関係のクリスチャンなど外国人もきていたとのこと。

ベツレヘムは、聖書にイエス・キリストが生まれた地として記されている。4世紀には、キリスト降誕教会が建てられ、キリスト教徒たちの巡礼の地として歩んできた町である。

言い換えれば、観光一色で生きてきた町と言える。しかし、ベツレヘムのカナアワティ市長によると、ガザで始まってからこの2年間、観光客はゼロだったという。このため、多くの土産物店が閉鎖し、失業率は70%になっていたという。今年、クリスマスの祝祭が戻ってきたことが、小さな光になっているとのこと。

www.cbsnews.com/news/bethlehem-christmas-tree-lighting-ceremony/

english.pnn.ps/news/47985

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/bethlehem-kicks-off-first-full-christmas-festivities-since-start-of-gaza-war/

ガザでもクリスマス

ガザにもクリスチャンがいる。クリスマスイブの夜。ガザ市にあるカトリック教会,ホーリー・ファミリー・チャーチでも、爆撃音がない中でのクリスマスの祝いが行われた。

この教会はガザで唯一のカトリック教会で、今も500人余りの信者が避難している。この教会は、今年7月にイスラエル軍の攻撃を受け、司祭1人を含む3人が死亡するという経験をしている。

石のひとりごと

少々強引だったが、トランプ大統領がもたらしたガザでの停戦が、結果的には、実に多くの人々の祝福になっていることを思った。

単純な話、戦争は本当になんの役にも、だれの祝福にもならない。主は言われる。

来て、主のみわざを見よ。主は地に荒廃をもたらされた。主は地の果てまでも戦いをやめさせ、弓をへし折り、槍を断ち切り、戦車を火で焼かれた。

「やめよ。わたしこそ神であることを知れ。わたしは国々の間であがめられ、地の上であがめられる。」詩篇46:8-10

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。