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ベイルートへの攻撃5回目
24日、イスラエル軍は、レバノンの首都ベイルート郊外のダヒエにあるヒズボラ本拠地の建物をピンポイント攻撃した。イスラエルがベイルートへの攻撃に踏み切るのは5回目である。
この攻撃により、ヒズボラのロケット・ミサイル担当最高司令官のイブラヒム・クバイシと、同レベルの司令官2人を含む、少なくとも6人が死亡。15人が負傷した。
ヒズボラはクバイシの死亡を認め、「エルサレムへの途上で殉教した」と発表した。
イスラエルの攻撃による死者数は660人。負傷者は1835人と増加を続けている。ヒズボラの中心的なラドワン部隊の司令官たちに加え、ミサイル担当のクバイシが死亡するなど、ヒズボラのナスララ党首は右腕となる司令官たちを次々に失っている。
またイスラエル軍は、レバノン各地のヒズボラの武器がある地点への攻撃を続けている。以下は、激しい攻撃と二次爆発の様子。かなり大量の武器があったようである。
Israeli fighter jets carried out another wave of strikes against Hezbollah targets in Lebanon overnight.
The IDF says the targets included Hezbollah operatives, dozens of weapon depots including those storing cruise missiles, launchers for precision missiles, and other… pic.twitter.com/7R0XUTDfvO
— Emanuel (Mannie) Fabian (@manniefabian) September 25, 2024
ヒズボラ反撃ハイファなどへロケット弾300発:被害は最小限
一方ヒズボラは、300発近いロケット弾を、昨日と同様、キリアットシモナや、上ガリラヤに加え、ハイファやナザレ、ガリラヤ地方などへも1日中、発射した。
キリアット・シモナでは、建物に着弾して火災が発生。道路にも着弾したが、負傷者はなし。ハイファに面するカルメル山では、迎撃したミサイルの破片で予備役兵(25)が1人、中等度の負傷。ハイファ市内でも、女性(58)が破片にあたって軽傷を負った。
以下はキリアットシモナの様子(2日前)
24日夜のIDFのハガリ報道官の報告よると、ヒズボラはもっとロケット弾を発射しようとしていたが、先に攻撃して阻止したとのこと。
これほどの攻撃を受けながら、イスラエル側の被害が最小限であることは、祈りが聞かれていることを思わされる。
しかし、ヒズボラの攻撃能力は、まだまだ残存している。イスラエル軍が戦争前に発表していた数字によると、ヒズボラが保有していると見られる兵器は以下の通り。
長距離ロケット弾400発、中距離ロケット弾4800発、短距離ロケット団6万5000発、迫撃砲14万発。精密誘導ミサイル数百発、爆発物搭載ドローン数百機、対艦ミサイル約100発、対空ミサイル17基。
これまでにヒズボラは、約8000発のロケット弾と数百機のドローンを使ったとみられるが、正確な数字は不明である。
ハレヴィ参謀総長は、ヒズボラに休憩を与えてはならないとして、ヒズボラへの攻撃はエスカレートさせると言っている。
レバノン南部から避難した市民は10万人を超えている。レバノンを出てシリアに入ろうとする人もいるとのこと。アラビア語報道官は、この人々に対し、まだ帰宅するには危険だと警告した。