ベイルート空爆とヒズボラのロケット弾・ドローン69発:イスラエル予備役兵2人死亡 2024.10.23

Israel's Iron Dome anti-missile system fires to intercept as air raid sirens sound in Tel Aviv, Oct. 23, 2024. (Nathan Howard/Pool Photo via AP)

レバノン南部戦闘とベイルート空爆:イスラエル軍大隊副司令官1人戦死

on May 24, 2024. (Anwar Amro/AFP)

イスラエル軍は、22日、ナスララ党首の後継者と目されていた、ハシェム・サフィディンが、10月4日のベイルート南部ダヒエのヒズボラ本部への空爆で、諜報部トップのフセイン・アリ・ハジマとともに、死亡したことを確認したと発表した。

イスラエル軍は、ヒズボラの無力化を本気で進めていると示唆する動きである。

www.timesofisrael.com/idf-says-it-confirmed-nasrallahs-presumed-successor-was-killed-in-oct-4-strike/

IDF

その後も、イスラエル南部での地上軍による戦闘は継続されている。22日、ヒズボラとの戦闘で、イスラエル軍の大隊副司令官のアビラム・ハリヴ少佐(42)が死亡した。

また空軍は、住民に警告した後にベイルート南部のヒズボラ関連地点への空爆を続けている。各種メディアによると、ベイルートの病院近くへの空爆で、少なくとも18人が死亡したとのこと。

イスラエルは攻撃の前には、必ず住民たちに避難を呼びかけているとイスラエル軍は主張している。以下は実際、ヒズボラの記者会見中に、イスラエルの避難警告が出て、記者たちが避難する様子。

*レバノンが海外メディアに病院地下公開・ヒズボラのバンカーと財産の存在を否定

昨日、IDFのハガリ報道官が、ベイルート南部のアル・サヘル病院(レバノン公立総合病院)の地下に続く、故ナスララ党首のバンカーと、ヒズボラの中央司令室があり、そこに5億ドル相当の現金や金があると発表した。

するとその翌日、アル・サヘル病院は、ジャーナリストを招き、病院を視察させて、地下バンカーなどないと主張した。

BBCなどが、地下にバンカーも大金もないと報じたが、イスラエルは確信があるとみられ、まったく相手にもしていなかった。

www.jpost.com/middle-east/article-825711

www.timesofisrael.com/idf-reservist-killed-3-hurt-as-hezbollah-rockets-pound-north-drone-triggers-alarms/

イスラエルへのロケット弾とドローン:イスラエル軍予備役兵1人戦死

一方で、レバノンからのロケット弾や、ドローンも止まることなく、飛来している。Times of Israelによると、昨日、合計65発のロケット弾やドローンが飛来し、100万人が、1時間ほどシェルターで過ごすことを余儀なくされた。

本日は、レバノンからテルアビブ上空へ、長距離ロケット弾が飛来し、迎撃している。

こうした中、昨日22日、レバノンからのドローン攻撃で、予備役兵のサール・エルアド・ナヴァルスキー軍曹(27)が死亡した。

カイザリヤの首相官邸・破損は寝室と発表

先週19日(土)、カイザリヤのネタニヤフ首相私邸に、ヒズボラのドローンが着弾したと伝えられていたが、どのような被害だったのかはまだ伝えられていなかった。

その後、ドローンが、ネタニヤフ首相の寝室窓を破壊していたことがわかった。もし、ここで寝ていたら、死亡していたかもしれない。

ネタニヤフ首相は、これについて、ヒズボラではなく、イランを指して、重い代償を払うだろうと述べた。

www.timesofisrael.com/bedroom-window-at-netanyahus-home-was-hit-in-saturdays-hezbollah-drone-strike/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。