先週金曜夜に、ヘブロン近郊の入植地オテニエル在住の家族の車が襲撃され、ヤアコブ・リトマンさん(40)とその息子ナタナエルさん(18)が射殺されたテロ事件について。
イスラエルの諜報機関シン・ベトとイスラエル軍の精鋭部隊は、土曜の夜、ヘブロンの自宅にいた犯人を急襲し、すみやかに逮捕した。犯人はヘブロン在住のパレスチナ人シャディ・アフメド・マツ(28)、イスラム聖戦所属だった。
今回の逮捕は、シャディの父親と兄が、イスラエルに自宅を破壊されることを恐れて、息子の居場所を、治安部隊に通報したことから実現した。逮捕されたシャディは犯行を認めている。
イスラエルは、イスラエル人を死に至らせたテロリストについては、その自宅を破壊するという政策を行っている。テロの結果、家族がそのつけを負うことでテロの抑止にしようというものである。これについては、賛否両論あるが、今回のことを通して、なんらかな心理的効果があることがわかった形である。
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<慰めようのない花嫁から立ち上がる花嫁へ>
今回、殺害されたヤアコブ・リトマンさんとその長男ナタナエルさんは、土曜夜、エルサレム郊外の墓地に埋葬された。葬儀には、リブリン大統領とバルカット市長、チーフラビも参列。リブリン大統領も忌辞を述べた。
リトマンさんの娘、サラ・テヒヤさんは、今週火曜日に結婚式の予定で、テロの被害にあった時、リトマンさん一家は、結婚直前の安息日のお祝いに向かう途中だった。
サラ・テヒヤさんは、2人の葬儀で、「だれがフッパまで一緒に歩いてくれるの(バージンロードのこと)」と泣き崩れていたという。家族にとって最高の喜びを前に、最悪の事態となり、イスラエルのメデイアは、「慰めようのない花嫁」と書いていた。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4725634,00.html
サラ・テヒヤさんは、結婚式の予定だった17日火曜は、ウエディングドレスを着ずに、”衣を引き裂いた”服装で床に座ることにしている。しかし、ユダヤ教で定められている喪があけた後の9日目には、”イスラエル国民全員”を招待する超盛大な結婚式を催すことを明らかにした。
サラ・テヒヤさんは以下の聖書のことばを招待状の頭に書き記すと言っている。
わたしの敵よ、わたしのことで喜ぶな。たとえ倒れても、わたしは起き上がる。たとえ闇の中に座っていても、主こそわが光。(ミカ書7:8)
サラ・テヒヤさんは、深い悲しみの中で、夫になるアリエル・ビーゲルさんは、結婚前から、私の小さな兄弟たちの父親になったと語る。アリエルさんも、テロ事件は、2人にとっては大きなチャレンジだったが、悲しみに暮れるテヒヤさんの母から、夫婦関係の深さを学び、2人の絆は、深まったと語っている。
テロに屈しない。テロと戦うということの意味と実際を最もよく知っているのがイスラエル人である。パリでまだ重傷の人々や、愛する人々を失った人々も、立ち上がる事ができるようにと祈るばかりである。
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