ヒズボラ参戦でイスラエル軍がレバノン猛反撃:レバノン領内へ進軍の方針も表明 2026.3.3

Smoke plumes billow following Israeli bombardment on Beirut’s southern suburbs on March 2, 2026. (IBRAHIM AMRO / AFP)

ヒズボラがイスラエルへミサイルを発射したことを受け、イスラエル軍が、レバノンのヒズボラへの猛攻撃を実施し、地上軍を進軍させる方針まで出している。

イランと違い、ヒズボラは、直接国境を接するところにいるイラン傀儡だからである。イラン攻撃の現状と合わせて解説する。

イラン攻撃の経過

CNN HPより

2月28日(金)に、イスラエルとアメリカが開始したイランへの攻撃。イスラエルは、3月1日(日)までのわずか30時間の間に、イラン上空から2000個の爆弾を投下していた。これは、昨年6月に12日間かけてイランに投下した爆弾と同じ量であった。

空爆の中心はその首都テヘランで、この攻撃で、ハメネイ師を含むイラン政府、革命防衛隊も含め、少なくとも40人の指導者が死亡した。

www.timesofisrael.com/idf-over-2000-bombs-dropped-on-iran-in-30-hours-air-supremacy-achieved-on-1st-day/

また、これにより、イランの防空能力に大打撃を与えたとみられている。

イスラエル軍は、その後も、IRGCの拠点や、ロケット発射地などへの激しい攻撃を続けており、攻撃地点は600か所に上っている。

アメリカもイスラエルと共にイラン政府、軍関係などへの攻撃を続けており、3月3日時点で、攻撃した場所は、1200か所以上。また、特にオマーン海にいるイラン軍船隻11隻を撃沈し、これらからのミサイルの発射を阻止していた。

これらの攻撃による死者は、787人以上(市民と戦闘員の区別なし)と赤新月社は報じている。

www.ynetnews.com/article/h1z2hi7kzl#autoplay

ヒズボラ参戦:イスラエルが倍返し以上の反撃・レバノン領内へも進軍へ

こうした中、レバノンのヒズボラが、昨日3月2日に、イスラエルへミサイルを発射し、ハメネイ暗殺の報復だと宣言した。

イスラエルは、レバノンには悪いが、ヒズボラのせいだとして、首都ベイルートを中心に、レバノン全土への激しい反撃を開始。かなりの猛攻撃を続けている。

ベイルートへの攻撃では、これまでに、ヒズボラの諜報部長、フセイン・マクリードが死亡した。これにより、ヒズボラのイスラエル軍や政府に関する情報収集が混乱するとみられている。この他、パレスチナ人テロ組織、イスラム聖戦の高官アドハム・アル・オットーマン(41)が死亡した。

レバノン保健省によると、イスラエルの反撃が始まってから31人が死亡した。(民間人と武装組織の区別なし)ベイルート南部からは、一斉に逃げる市民たちの大渋滞がみられている。

ヒズボラからは、ミサイルが、しばらく北部地域への警報が続いた。幸い、今のところ市民に死傷者の報告はない。

ヒズボラの存在がゆえに、大迷惑をこうむっているレバノン。そのサラーム首相は、ヒズボラに対し、レバノン領内からのミサイル発射などを禁止するとし、レバノン政府に武器を差し出すよう表明した。(ヒズボラがこれに応じるとは思えないが)

これに対し、ヒズボラは、イスラエルへの攻撃は、これまでずっと攻撃されていたとし、攻撃は、防衛行為だと主張している。

こうした中、本日、イスラエルのカッツ国防相は、イスラエルの地上軍が、レバノン内部の防衛上重要な地点に軍をすすめる方針を発表した。

30 October 2024, in this still image from a video (Reuters)

また、今、イランのハメネイを暗殺したように、現在のヒズボラのトップ、ナイム・カッセムを標的にしていることも明らかにした。

IDFのザミール参謀総長は、「イスラエルは、ヒズボラの脅威がなくなるまで作戦を終了しない」と言っている。

www.timesofisrael.com/idf-strike-kills-hezbollah-intel-chief-lebanon-to-ban-terror-groups-military-activity/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。