パレスチナ自治政府高官サエブ・エレカット氏:ハマス高官もコロナ陽性 2020.10.10

サエブ・エレカット氏 出展:wikipedia

8日、パレスチナ自治政府(ファタハ)の高官で、これまで、イスラエルとの多くの交渉にかかわってきたサエブ・エレカット氏(65)が、新型コロナ陽性であることがわかった。

現在、軽い熱などの症状があり、エリコにある自宅で自主隔離となっている。エレカット氏は、心臓病他、肺線維症があり、2017年には、肺移植も受けている。かなりのハイリスクといえる。

アッバス議長はじめ、周囲にいた政治家たちは、ただちに検査したが、今の所、みな陰性とのこと。

www.timesofisrael.com/top-plo-official-saeb-erekat-diagnosed-with-coronavirus/

先週、ガザのハマスも、その政治分野の高官、サレ・アル・アロウリが、コロナ陽性であると発表していた。

ファタハとハマスは、イスラエルと湾岸諸国が国交樹立を進めていることに危機感をもって、ともに戦わなければならないとして、トルコにおいて、交渉を続けている。先週にも交渉が行われたが、今の所、進展は伝えられていない。

パレスチナ自治政府のコロナ情勢は、毎日400−500人ほどの新規感染者を記録しており、死者は、24時間で10人以下程度。重症者は44人で、このうち人工呼吸器依存者は10人。

イスラエルと同様、7月初頭ぐらいから感染が急増し、9月下旬から若干減少傾向にある。これまでの感染者合計は4万3664人。死者は367人。(Worldmeter)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。