ハンガリーがICCの逮捕状無視でネタニヤフ首相を歓迎 2025.4.3

Avi Ohayon (GPO)
ICC Chief Prosecutor Karim Khan
(Photo: The International Criminal Court)

ICC(国際刑事裁判所)は、昨年、ネタニヤフ首相と前ガラント参謀総長に、ガザでの戦争犯罪を指揮したとして逮捕状を発行している。

ICCに加盟する国は、ネタニヤフ首相が領内に来たら、基本的には逮捕する義務があるとされる。

しかし、この逮捕状については、問題が多い。イスラエルは、先にハマスの非人道的な侵攻と残虐行為に対して、反撃しているという点に加え、イスラエルは、ガザの市民たちを意図的に絶滅させる(ジェノサイド)を行っているわけではない。

このため、ポーランドは、ICCの加盟国ではあるが、今月に予定されている、アウシュビッツで行われる式典に、ネタニヤフ首相が来ても逮捕しないと発表している。

また、これに先立ち、4月2日(水)、ネタニヤフ首相が、ハンガリーのオルバン首相と首脳会談のため、ハンガリーを訪問。3日早朝、ブダペストに到着。敬意をもってハンガリーの外務省に迎えられた。

まもなく、オルバン首相による歓迎式典が行われる予定である。

オルバン首相は、この件については、ICCの決定には従わないことを表明しており、ハンガリーはICCから離脱するとみられている。

また、ハンガリーはEU加盟国だが、オルバン首相は、トランプ大統領よりの姿勢をみせており、イスラエルのガザでの武力行使も支持すると表明している。

両首脳は、ガザの避難民の移住についても話し合うと見られている。

www.timesofisrael.com/defying-icc-netanyahu-set-to-take-off-for-hungary-which-is-expected-to-quit-court/

www.france24.com/en/live-news/20250403-hungary-s-illiberal-orban-israel-s-staunchest-friend-in-the-eu

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。