ハマスは、最後に遺体を引き渡してから約1週間後になる、10月27日(月)、1人の遺体の一部だとして、イスラエル側に引き渡してきた。
しかし、その棺に入っていたのは、残っている13人の遺体のだれのものでもなく、2023年12月に、イスラエル軍自身が、ガザで回収していたオフィル・ツァルファティさん(27)の遺体の一部だった。
さらに、ハマスは、27日(月)朝、オフィルさんの遺体を、ガザ市シャジャイヤの地面に掘った穴に入れて土をかぶせて隠した後、あたかも初めて発見したかのように、重機でそれを引き上げた後、赤十字隊員の前で遺体を掘り出すという演出をしていた。
その様子は、すべてドローンで撮影されており、オフィルさんの家族の了承の元、広く公開されている。
こんな屈辱を受け入れられるはずもなく、ネタニヤフ首相は、治安閣議を招集。その後、ラファでは、ハマスの攻撃でイスラエル兵が死亡する事態にもなったことから、ガザ市への大規模な攻撃が決定されたのであった。
オフィルさんは、10月7日、ノバ・ミュージック・フェスで、友人たちとともに、27歳の誕生日を祝っていた時、ハマスに拉致された。翌月には死亡が確認され、12月1日、イスラエル軍は、ガザから遺体(一部?)を保護して、家族に返還していた。
オフィルさんの母親によると、家族は、これまでにオフィルさんの葬儀を2回行なったという。最初に戻ってきた遺体が一部だったとは知らない中、2回目に、軍からオフィルさんの骨と遺体の一部だと言われる遺体が、また戻って来たという。家族は、墓を開けて、2回目の葬儀を行なっていた。
今度また3回目の葬儀をすることになる。しかも、ハマスが演出する形での返還だった。母親は、「息子の遺体を分割払いで返すなんて、こんなことに免疫がある人はいない」と、ハマスへの怒りを語っている。
www.ynetnews.com/article/sk5rowr0le#autoplay
ハマスは、ガザにまだある13人の人質遺体を本当に返すことになるのか。家族フォーラムは、イスラエル、アメリカはじめ、すべての仲介国に対し、人質13人の遺体が全部戻るまで、停戦合意は、一時停止にするべきだと訴えている。
www.timesofisrael.com/hostages-families-urge-pause-in-gaza-ceasefire-over-stalled-return-of-bodies/
