イスラエルでは22日夜から30日まで、ハヌカの祭りとなる。家々や通りのあちこちにハヌキヤと呼ばれる9本の燭台が据えられ、毎日1本づつ灯される。
ハヌカは、2BC、古代ギリシャのセレウコス朝時代に、ユダヤ教の規定を守ることを禁じ、ユダヤ人を大いに苦しめた王、アンティオコス・エピファネスを、ユダ・マカビーとその5人の息子(後のハスモン王朝)が追放し、イスラエルを解放したことを記念する。
勝利を得た時、エルサレムの神殿に、オイルランプは、1日分しかなかったが8日間燃え続けたという伝統がある。(9本のろうそくのうち、1本は8本に灯すためのものもの)
www.chabad.org/holidays/chanukah/default_cdo/jewish/Hanukkah.htm
このため、この時期になると、日本で言えば油であげた揚げパン、スフガニヨヤが、カラフルに店頭に並ぶ。基本バージョンは、揚げたパンの中にちょっとゆるめの赤いジャムが入っているもの。大きく見えるが意外にあっさりしていて、ジャムもゆるいので、食べやすい。
筆者の友人はこれが大好物で、夫婦で6個ぐらい一気に食べてしまう。しかし、カロリーは相当あるので、ノンオイル・スフガニヨットと、意味のない?スフガニヤも登場する。
www.jpost.com/judaism/Jerusalem-stores-gear-up-for-Hannukah-with-heavenly-sufganiyot-WATCH-611544
ハヌカを迎えたエルサレム市内の様子:www.youtube.com/watch?time_continue=2&v=OVmDiB5-NYk&feature=emb_logo
<ちょっとややこしい在イスラエル・キリスト教徒のクリスマス>
今年のハヌカは、ちょうどクリスマスと重なっている。イスラエルはユダヤ教の国で、その中心であるエルサレムの新市街で、サンタクロースなどの電飾を見ることはほとんどない。しかし、今年、はじめて、旧市街のアルメニア地区(キリスト教)に、巨大ツリーが登場した。
アラブ人クリスチャンが住んでいるテルアビブヤッフォ、ハイファでは、今年も巨大ツリーが飾られている。ナザレでも毎年恒例のクリスマス・マーケットが開かれている。
イスラエルでは、カトリックとギリシャ正教にとって12月25日がクリスマスだが、ギリシャ正教はユリウス暦で1月6日、アルメニア正教は、クリスマスが1月6日だが、グレゴリ歴で1月19日に祝う。
www.jpost.com/Israel-News/The-curious-case-of-Christmas-in-Israel-611435
多様性に寛容なイスラエルでは、ユダヤ人を改宗させる動きさえなければ、信教の自由は保証されている。クリスチャンたちがここまで安全に、自由にクリスマスを祝うことができる国は、中東では、イスラエルだけである。
日本でも今日から、クリスマスイブ、クリスマスと各地の教会で、クリスマスが祝われている。それぞれの地のクリスマスが祝福されるように!