ネパールのイスラエル救援隊・活躍中 2015.5.2

www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4652747,00.html

ネパールの地震から7日目。死者は6000人を超え、悲惨な現状が報じられている。

エベレスト周辺の被災地は、世界的な山歩きの国立公園である。EU関係者によると、ヨーロッパから来ていた約1000人とまだ連絡がとれていないという。http://www.bbc.com/news/world-asia-32561985

イスラエル人で行方不明だった3人のうち2人の女性とは連絡がとれ、今も行方不明は、オール・アスラフさん(22)一人となった。

現在、イスラエルから来た捜索隊が、オールさんの捜索にあたっている。オールさんの父親も現地入りして、捜索に加わっているという。

ネパール政府は、山中に取り残された人々をヘリコプターで救出しているが、ヘリコプターの数が足りていない。まだまだ山中で救出を待っている人が大勢いるもようである。

カトマンズのユダヤ教組織ハバッドは、救援隊とのコラボで2日、イスラエル人70人を山中からカトマンズ他へ移送した。これまでの保護されたイスラエル人は適宜、空軍機でイスラエルへ帰国している。

<イスラエル軍救援隊の活躍> https://www.idfblog.com/blog/2015/04/27/israelinnepal/

イスラエル軍の救援隊は医療部隊だけではない。優秀な捜索隊もいる。先週火曜夜に現地入りしたイスラエルの捜索隊は、犬を伴ない、がれきの下の生存者の捜索を開始した。

医療部隊は、到着後、カトマンズに野営病院の設営。オフィル・メイリン医師(野営病院司令官)との電話カンファレンスによると、開設直後の水曜だけで、すでに100人(IDFブログによると98人)を治療したという。

その翌日にも100人前後の患者の治療を行っている。イスラエル軍によると、金曜までに284人(うち21人は生死にかかわる手術)を治療。1日には、新生児の出産もあった。

メイリン医師によると、その多くがががれきの下で負傷した重傷者の外科手術。次に、カトマンズの病院がすでにいっぱいとなっているため、集中治療を必要とするレベルの人を受け入れている。次に山中で保護された旅行客。

メイリン医師が見る所では、イスラエルの野営病院は、規模も、施設も最大のようだという。現地入りが早かったため、良い場所に広い場所を確保して、病院を設営できたのである。

なお、ネパール政府は、外国からの救援隊はもう十分として、先週、救援隊のネパール入りを辞退すると発表している。

メイリン医師によると、イスラエルの救援隊は、医療機材や物資だけでなく、スタッフ260人分の水と食料、発電機など、すべてをイスラエルから持ち込み、必要は100%自前で全部カバーしているという。

外科手術では大量の滅菌水が必要となることを思うと、気の遠くなるような物資の移送だったと思われる。

*昨日260人のうち122人が医師とお伝えしたが、イスラエル軍のブログサイトによると、40人となっている。
www.idfblog.com/blog/2015/04/28/inside-look-idfs-unique-medical-technology-nepal/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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