イランへの情報漏洩が問題になっている中、ネタニヤフ首相府の中にも、イランではないが、海外へ情報を漏洩していた容疑で逮捕された人物がいた。
過去1年の間、ネタニヤフ首相府で報道官として働いていたイーライ・フェルドマン(32)と他3人である。フェルドマンらは、1日(金)、強制捜査の目的で逮捕された。
容疑は、国家安全保障に関わる極秘情報を、イギリスやドイツのメディアに流し、それが公開されたことで、人質交渉に影響が生じた可能性があるというものである。
フェルドマンは、イスラエル軍の広報部隊の将校で、西岸地区の広報官で、正統派ユダヤ教徒として初めてこの任務についたとして、賞賛されていた人物である。強硬右派のベングヴィル氏のオツマ・ヤフディ党の報道官も務めたことがあった。
セキュリティで完全にクリアにならなかったことから、正確には首相府長官の直下ではなかったが、首相府との関係はかなり近く、ネタニヤフ首相のすぐ後ろに立っている写真も公開されている。
こうなると、首相の落ち度にもなってくるため、首相府は、漏洩した機密情報は首相府を経由したものではないと発表していた。
www.timesofisrael.com/netanyahu-spokesman-suspected-of-leaking-intel-identified-as-eli-feldstein/
しかし、野党のラピード氏は、こんなことがあったということは、首相府の落ち度に他ならないと非難している。
フェルドスタインとその家族からは、本人はこの1年半の間、首相のために人生をささげていたとして、そんなことをするはずがないと主張。フェルドマンに近い情報筋からは、フェルドマンが、首相に捨てられたのだと言っていたと、チャンネル12は伝えている。
つまり、ネタニヤフ首相が、あえて情報漏洩をさせておきながら、しっぽ切りをしたと主張しているのである。
www.timesofisrael.com/netanyahu-spokesman-suspected-of-leaking-intel-identified-as-eli-feldstein/
政界では、海千山千の闇もいっぱいあるネタニヤフ首相である。家族たちの言い分もありなくもないかもしれない。
いずれにしても、この危機的な状況の中、情報のとりあいといった水面下でのやりとりがかなりあるのだろう。