1日午後1時過ぎ(日本時間午後8時過ぎ)、トルコの首都アンカラにあるアメリカ大使館前で、自爆テロが発生した。この爆発で犯人と、大使館のトルコ人スタッフの1名が死亡。複数が負傷している。
一時アルカイダ系の犯行かとも懸念されたが、犯人は極左(極端な社会主義者でレーニン派などとよばれる)で、アメリカに協力するトルコ政府に反発するグループに属する者だった。ちょうどこの日、シリアとトルコ国境の迎撃ミサイルシステムを操作するアメリカ軍兵士400人がトルコ入りしたところだった。
トルコは、シリアの内戦に関して明確に反政府勢力側を支援しており、西側と歩調を合わせる形になっている。そうしたトルコ政府に反発し、昨年から今回の極左グループの他、クルド人勢力やイスラム主義勢力によるテロ事件が頻発していた。
昨年から中東でアメリカ大使館がねらわれるのは、エジプト、チュニジア、リビア(ベンガジで大使を含む3人死亡)に続く4国目。イギリス政府は、イギリス人に対し、アメリカ大使館に近寄らないよう警告しているという。