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ガザで停戦に持ち込むことに成功したトランプ大統領。ロシアとウクライナの戦闘にも終止符を打つ方向で動いている。
中東でトランプ大統領はプーチン大統領より優位?

トランプ大統領は、10月13日(月)、エジプトのシャルム・エル・シェイクで、ガザ問題における国際サミットを開催。急な招きであったが、中東やヨーロッパ、アジアからも30カ国(多くは首脳)が出席し、ガザでの停戦と今後の支援について確認していた。
一方、同じ頃、プーチン大統領もガザの停戦に向けて、10月15日(水)にモスクワサミットを開催する予定だった。
しかし、中東首脳たちの返事が遅かったため、延期するとしていた。
その間に、トランプ大統領が先にサミットを開催してしまい、中東首脳たちもそちらには参加したということである。15日にモスクワを訪問したのは、シリアのシャラア大統領だけであった。
www.timesofisrael.com/russia-postpones-its-arab-summit-in-sign-of-declining-mideast-influence/
中東における影響力が、今やプーチン大統領ではなく、トランプ大統領であることが、明らかになったといえる。
トランプ大統領は、ガザでの停戦が、ウクライナでの停戦につながる可能性があると見て、動き始めている。
プーチン大統領と電話会談の後ゼレンスキー大統領と会談へ
トランプ大統領は、当初、プーチン大統領に近づき、外交的に停戦に持ち込めると考えていた。トランプ大統領は、現在ロシアが侵攻しているエリアについては、ウクライナがそれを諦める形での停戦を提唱していた。
しかし、プーチン大統領はその後もウクライナへの攻撃を緩めることなく、激化させており、停戦に向かう様子はない。そのためか、この9月、トランプ大統領が、ロシアはウクライナに侵攻したすべての地域から撤退するべきだと、大きく方針を変えたことが、注目されていた。
しかし、その後も、ロシアは、ウクライナへの攻撃を激化させ続けている。こうした中、アメリカが、ウクライナへ、トマホークを配備する計画が浮上している。
トマホークは、アメリカが開発した巡航ミサイルで、射程が2500キロある。
もしウクライナに配備された場合、モスクワを含めロシア深くにまで、撃滅的な破壊力を持つことになる。ロシアに、ウクライナ攻撃を辞めさせる大きな圧力になりうる。
トマホークの話が世界に出回る中、トランプ大統領は、10月16日、プーチン大統領と2時間以上にわたる電話会談を行った。
結果、両首脳は、2週間以内に、ハンガリーで、対談することで合意したと発表した。
内容の詳細は、明らかにされていないが、トランプ大統領は、“ウクライナでの戦争が終わった後”のロシアとアメリカとの貿易について話し合ったと言っている。
なおこの電話会談の数時間前にもロシアは、ウクライナに、弾道ミサイル28発、ドローン320発を撃ち込んでいたとBBCは伝えている。最大級の攻撃である。
そうして、この翌日にあたる本日、ゼレンスキー大統領が、ホワイトハウスを訪問(3回目)する予定である。
ゼレンスキー大統領が、トマホークの配備を要請するとみられることについて聞かれると、トランプ大統領は、「アメリカにもトマホークは必要だから、わからない」と確約をしなかった。
次回、ハンガリーで行われるトランプ大統領とプーチン大統領の対談で、こちらも停戦になるのか、注目される。
www.nytimes.com/2025/10/16/us/politics/trump-putin-cease-fire-ukraine.html
