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トランプ大統領のガザ再定住案にエジプトが代替案準備
トランプ大統領が、ガザ避難民190万人を、エジプトやヨルダンに再定住させ、その後、アメリカが“所有”する形で、大規模な復興とリゾート地化する案を出した。とはいえ、アメリカだけが出資するのではなく、中東諸国などが協力してこれを実施すると言っているのである。
アラブ諸国はこれに反対している。特にエジプトは、独自の代替案を考えており、シーシ大統領がそれを持って、明日20日(木)サウジアラビアに向かうことになっているという。21日(金)に、関係国のヨルダン、UAE、カタールもサウジアラビアに来て、協議すると言われていたが、日程はまだ確定していない。
しかし、3月4日(火)に、エジプトのカイロで予定されているアラブ首脳会議では、これを、中東諸国全体で協議することになっている。
Times of Israelによると、その案では、基本的に、パレスチナ人がガザから移動せず、ハマスもパレスチナ自治政府も関与しないパレスチナ国家委員会を設立するとなっている。
この委員会を中心にして、国際社会が復興を支援する。中東からの拠出は、最大200億ドル(3丁2000億円)を挙げているとのこと。
*国連によるガザの被害
国連によると、ガザの25万戸が半壊か全壊。道路の90%以上、医療施設80%以上が崩壊。インフラへの被害金額は300億ドル、住宅は160億ドルとなっている。
www.timesofisrael.com/arab-plan-for-gaza-could-involve-up-to-20-billion-regional-contribution/
以下はガザ北部のドローン映像(2日前にAPより発表)
アメリカのルビオ国務長官は、アラブ諸国の代替案に耳を傾けると入っているが、トランプ案の推進を進めている。
このため、イスラエルから開始して、まずサウジアラビア、続いて中東諸国への歴訪を開始している。
ルビオ米国務長官:サウジアラビアのビン・サルマン皇太子と協議
ルビオ米国務長官は、イスラエルを訪問した後、2月17日(火)、サウジアラビアに向かい、リヤドで、モハンマド・ビン・サルマン(MBS)皇太子と会談した。
ルビオ国務長官によると、両者は、ガザでの停戦と、ハマスがアメリカ品を含む人質全員を解放することで合意したと語っている。
そのほか、レバノン、シリア、紅海にいるシーア派などについても話し合ったとのこと。
サウジアラビアでは、ルビオ国務長官は、ガザ問題だけでなく、ウクライナに関して、ロシアのラブロフ外相との会談も行った。
トランプ大統領が、ウクライナ戦争問題で、プーチン大統領との直接会談を表明したことによる準備の始まりである。この会談には、当事者のウクライナのゼレンスキー大統領と、とヨーロッパ関係者も含まれていないため、アメリカと欧州の間で物議にもなった。しかし、トランプ政権は気にもせず、会談を結構した形である。内容についての発表は今のところない。
サウジアラビアが、中東、世界の外交においても存在感を出し始めていると言われている。