水曜朝7時15分、テルアビブの中心で、パレスチナ人が、バス内部でナイフで乗客を刺し回るテロが発生した。犯人はバスから降りた後も通行人をナイフで刺している。
犯人はその後、バスの後続車に乗っていた刑務官3人に取り押さえられたが、被害は、重傷者4人、中等度の負傷者3人、軽傷6人他、ショックに陥った人など計17人に上っている。*負傷者の人数は、メディアによって格差あり。
テレビでは朝からひんぱんに実況中継を行っていたが、現場は、蜘蛛の子を散らすように走って逃げる人々、負傷した人の血があちこちにあり、壮絶な様相である。
<テロ犯に立ち向かうイスラエル人>
犯人はバスに乗ってすぐ運転手のヘルツェル・バイトン(55)さんを刺し、そのままバス内部の乗客を刺し回った。バイトンさんは、胸に2カ所負傷しながらも犯人を取り押さえようとし、周囲にいた乗客らも勇敢に協力していた。バイトンさんは重傷者の一人で現在、手術中となっている。
ネタニヤフ首相は、犯人を逮捕した制服の刑務官3人が、治安部隊として的確に対処していたとして、ねぎらいの電話をかけた。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4617622,00.html
www.jpost.com/Arab-Israeli-Conflict/Recording-of-call-to-MDA-during-Tel-Aviv-terror-attack-released-I-feel-blood-all-over-my-body-388442
<予防がしにくい突発的単独犯か>
逮捕された犯人は、西岸地区トゥルカレム出身で、イスラエルへ違法に侵入していたパレスチナ人、ハムザ・マトルーク(23)だった。
犯行の動機について、昨年夏のイスラエルのガザ攻撃、神殿の丘での紛争への報復であると主張。インターネットで過激なイスラム主義を学んだと言っている。しかし、前夜は11時まで友人とともにいて、冗談を言い合い、犯行の予兆は全くなかったという。
今のところ、ハムザの単独犯とみられているが、ハマスはこの犯行を、「イスラエルに対する自然な反応だ。」と賞賛する声明を出している。
ネタニヤフ首相は、「パレスチナ自治政府が、こうした個別のテロを煽っているからだ。」と避難する声明を出した。首相が主張する通り、事件後パレスチナ人らはすぐに、このテロを賞賛するイラストをインターネットに流している。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/190268#.VL_PoKW9DCs
アメリカ大使館、日本大使館も、バスなど公共交通機関の使用を控えるようにとの通達を出しているが、エルサレムでも、バスは相変わらず満員だった。
先週まで全国的に相当寒かったイスラエルだが、今日から急に気温が上がったことで出かける人が急増している。エルサレムでも、午後には24度まで上がった。