ツービー・シャバット:虐殺現場に植樹する遺族たち 2024.1.26

(photo credit: Yossi Ifergan/KKL-JNF Photo Archive)

1月24日の日没から25日の日没までは、ユダヤ教のツービー・シャバットと呼ばれる例祭であった。

国民の祝日ではないが、ちょうどアーモンドの木に花が咲く頃で、木にとっての新年を覚える日である。この日、人々は、木の実やドライフルーツを食べ、新しい命を覚える。

イスラエルではKKL―JNF(ユダヤ民族基金・自然保護などを行う)が、毎年、この日にイスラエル全国に木を植える催しを行っている。人々は、亡くなった人を記念して、野や山に木を植えるのである。

今年、KKLは、10月7日にハマスが侵入して来て、虐殺が最も激しかった、キブツ・べエリ近くの音楽フェスティバル会場に、遺族となった300組以上の両親を招いて、失った息子娘たちを覚えるイベントを行った。虐殺現場で新しい命を植えて、回復を象徴するイベントである。

KKL-JNFは、膨大な被害を受けた、ガザ国境から7キロ以内の48コミュニティの避難のために膨大な献金をするなど、今も支援を続けているという。

なお、キブツ・べエリは、赤いアネモネが咲くことでも知られたキブツである。アネモネは今年も咲いている。

www.timesofisrael.com/spotlight/planting-hope-amid-tragedy-tu-bshvat-at-the-site-of-the-nova-massacre/

www.jpost.com/israel-news/article-783670

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。