日曜、ヘブロン南部の入植地オテニエルの自宅でダフナ・メイールさん(38)が殺害された一件。
周辺を捜査していた治安部隊は、19日朝、オテニエル近郊のパレスチナ人の村ヤタで、モラッド・アダイス(15)容疑者を逮捕した。今の所、アダイス単独の犯行とみられている。
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現地メディアが伝えたところによると、日曜、ダフナさんが、自宅のドアの枠の塗装をしていたところ、テロリストが後からダフナさんの頭へナイフを振り下ろしたという。
当時、家に3人の子供たちがいたため、ダフナさんは必死に戸を閉めて犯人を中にいれないようにしていたとみられる。長女のリナナさん(17)が現場にいて大きな声を出したため、犯人はそのまま逃走した。
一昨日のエルサレムでの葬儀には、1500人が参列。オテニエルからエルサレムまで遺族に付き添った人々は200人と伝えられていた。つまり1300人は、直接被害者家族を知っているわけではないのに、遺族を思い、葬儀に訪れたのだろう。
17才のリナナさんの、「私は母であり親友を亡くした。」という言葉に、いまだに涙が出る。元気に立ち働いていたお母さんが急にいなくなった家。朝起きてもお母さんはもういないのである。17才の少女にとって、また幼い子供たちには重すぎる試練である。
それが15才少年による犯行とは、これもまた悲惨である。この少年の家族の家は、近くイスラエル軍によって破壊され、家族全員ホームレスになるだろう。父親は、「息子を誇りに思う」と言っているが、パレスチナ人臨床心理士のシャフィック・マサルハ博士によると、それが本心であるとは考えにくい。
昨日、ネタニヤフ首相とヤアロン国防相は、オテニエルを訪問した。ネタニヤフ首相は、こうした若者を排出し続けるパレスチナ自治政府の教育を非難し、「この少年を殺人へと扇動した憎しみが問題だ。結局のところ、問題の根源は、パレスチナ側が、ユダヤ人がここにいて国を作る権利を認めていないという点だ。世界はこの事実を知らなければならない。」とコメントした。