
ガザ、レバノン南部での衝突に加え、シリアがきな臭い感じになっている。
シリアのアル・シャラア大統領は、トランプ大統領から、イスラエルとの国交正常化して、アブラハム合意に参加を勧められたが、まだ時でないと受け入れなかった。
加えて、イスラエルに対し、ゴラン高原など、イスラエルが緩衝地帯だとして、アサド政権打倒につながった内戦時に、シリア側に前進して、そのまま駐留しているところからの、撤退を求めたのであった。
現時点でイスラエル軍が駐留しているのは、ヘルモン山2か所とゴラン高原などシリア南部とイスラエルの国境周辺の9か所である。
多くのドルーズ族が住んでいる地域でもあり、イスラエル軍の支配域になったことで、シリアとイスラエルにいるドルーズ族が再会できたといったニュースも出ていた。
それから今に至るまで、シリアにいるテロ組織と、イスラエル軍、またドルーズ族にも攻撃は続いていたのであった。
シャラア大統領の要求に対し、ネタニヤフ首相は、あえて、ゴラン高原の駐屯地を自ら査察し、そこから絶対に撤退しないとの返事を発したのであった。
こうした中、11月28日(金)早朝3時、イスラエル軍は、シリアとの国境から7キロシリア側の村、ベイトジンも入り、イスラム教テロ組織アル・ジャマア・アル・イスラミヤ(ムスリム同胞団(ハマス関連)の政治ネットワークの一部)のメンバーで、兄弟の2人の身柄を拘束した。
イスラエルのテレビ、KANによると、2人は、以前に爆発物をしかけたことや、イスラエルに向けたミサイルにも関与していたという。
イスラエル軍によると、アル・ジャマア・アル・イスラミヤは、レバノンとシリアでハマスと連携する組織で、今回、戦闘になったベイトジン含むシリアとレバノンの国境周辺、またレバノン南部でも武力維持を維持しているテロ組織である。
2人の拘束自体に混乱はなかったが、逮捕して家を出たところで、イスラエル軍への銃撃が発生。部隊が反撃するとともに、イスラエル軍からは、ドローンやヘリコプターも加わって、戦闘状態になった。
この戦闘で、イスラエル兵6人が負傷(3人は重傷)。シリアのメディアによると、シリア側では、少なくとも13人が死亡した。シリアは、これを戦争犯罪だとして、非難した。
しかし、イスラエルは、今回阻止した、アル・ジャマア・アル・イスラミヤ戦闘員2人によるイスラエル攻撃計画と、以前発生していたドルーズ族攻撃の背後に、アル・シャラア大統領の諜報機関が関与した可能性があるとみている。
イスラエル軍は、これまで、地上軍がシリア側に入って、アル・ジャマア・アル・イスラミヤなどのテロリストを未然に拘束する方針をとってきたが、今回の衝突を受けて、地上でのテロリスト逮捕ではなく、拠点を空爆する方針に変える可能性があるという。
そうなれば、イスラエルと今のシリア政権との戦闘の構図にもなり、明らかに、シリア国境もエスカレートする形になる。
石のひとりごと
イスラエルを亡き者にしようとする勢力は、あきれるほどに限りない。まさに人間力を超えている。主があらゆる策略からイスラエルを守ってくださるように。
