シリアではアサド政権を打倒したアル・シャラア暫定新政権が、新しいシリアを立ち上げる途上にある。
しかし、今月初頭、政府の治安組織が、アサド前大統領所属するアラウィ派の人々が住む地域へ攻め込み、830人を殺害するという事態になった。政権はまだまだ不安定である。
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南シリアと国境を接するイスラエルは、ヘルモン山を含むシリア側に緩衝地帯を設立し、9地点で、軍の駐留を続けている。
その緩衝地帯住んでいるドルーズ族は、イスラエル側にいる親族を再会し、イスラエル領内にあるドルーズの聖地への訪問も実現している。
シリア政府は、イスラエルに撤退を要請しているが、カッツ国防相は、治安維持のため、駐留は続けると表明している。
駐留するだけでなく、イスラエルは、ダマスカスを含むシリア国内にある旧アサド政権武器庫など、イスラエルにとって、脅威になりうるものへの攻撃も続けている。
イスラエルは、イスラエルと国境を接するシリア南部のクネイトラ、ダラア、スウェイダ地域の非武装化をシリアに要求している。
こうした中、3月25日(火)、シリア側から、少なくとも7人が、イスラエル軍に向けて銃撃してきた。イスラエル兵に被害は出なかったが、イスラエルは、対戦車砲などで反撃。5人が死亡したとみられている。攻撃してきた武装勢力が何者かはまだわかっていない。
لحظة استهداف مجموعة من الأشخاص في قرية كويا من قبل مدفعية جيش الاحتلال الإسرائيلي صباح اليوم.#درعا #حوض_اليرموك #كويا #استهداف #درعا24 pic.twitter.com/Th85SMDtBv
— Daraa 24 – 24 درعا (@Daraa24_24) March 25, 2025
こうした状況に対し、国際社会はイスラエルに批判的である。24日にイスラエルを訪問した、カジャ・カラスEU外交政策担当は、イスラエルのサル外交官との共同声明の中で、「シリアはイスラエルを攻撃していないのだから、こうした攻撃は不要であり、治安の悪化につながる」との懸念を表明した。