<シリア情勢:反政府勢力内でついに仲間割れ本格化>
シリアでは、アルカイダ系のイスラム過激派が、自由シリア軍(主要反政府勢力)のトップ軍司令官の1人を殺害。これで反政府勢力は、アサド政権、レバノンのヒズボラに加えて、アルカイダとも戦う雲行きとなってきた。
反政府勢力に武器を供与する方針だったアメリカだが、議会は保留にすることを検討中。
先週5日、シリアの軍港ラタキス付近で大爆発があったが、ヒズボラに搬送されようとした対艦ミサイル(射程300キロ)を、イスラエル空軍が爆破したようだとアメリカの情報筋が発表。イスラエルはコメントを控えている。
<エジプト情勢:ガザ地区にエジプト軍ヘリコプター>
エジプトではムスリム同胞団が、金曜礼拝の後に100万人規模のデモ。対抗でもも100万人で、カイロは200万人デモとなった。気になるシナイ半島情勢だが、ガザとの国境でほぼ毎日、紛争があるという。金曜には、エジプト軍のヘリがガザ上空に飛来した。
ガザ地区のハマスは非常に困難な立場にある。エジプトとの国境は閉鎖、地下トンネルも破壊され、文字通り窒息状態である。ガザからエジプト軍と戦おうとして、シナイ半島に入り込んだ30人以上が殺害されたとの情報もある。(ハマスは否定)
エジプト情勢では、どちらの側の言い分も一理あり、どちらにも問題があるということはエジプト人自身が言っていることである。しかし、ムルシ大統領の身柄を拘束し、ムスリム同胞団デモ隊を50人以上殺害し、さらに同胞団宗教指導者も逮捕する、そのような事の上に民主主義国家は成り立たない。アメリカは、緊張を解くために、ムルシ大統領を解放するように要請をだした。
<イランに新しい核施設?>
イランの反体制派メディアが、イランがテヘランの近くに新しい地下核施設を建設中との情報を出した。イラン外務省は、否定したが、イスラエルはこうした動きに注目している。
イランのロウハニ大統領は、インターネットを解禁する案を出すなど、穏健路線だが、核開発については、継続を主張している。