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シファ病院敷地内での作戦開始・継続中
イスラエル軍は、14日夜から朝にかけて、ガザのシファ病院敷地内へ入った。中にいたBBCのパレスチナ人記者によると、入る時に戦闘となり、武装ハマス5人が死亡したが、その後、銃撃はなかったと言っている。
IDF releases evidence of Hamas weapons found inside Shifa Hospital's MRI center, during the raid by the elite Shaldag unit and other forces of the 36th Division inside the medical center today. pic.twitter.com/HrtzHmpELR
— Emanuel (Mannie) Fabian (@manniefabian) November 15, 2023
イスラエル軍は、できるだけ病院から退避するように呼びかけていたが、突入当時、院内には、患者やスタッフ、避難民など2300人がいたと伝えられている。これまでの作戦で、この人々の中に死傷者は出ていない。
病院内では、アラビア語のできる兵士と医療部隊兵士らを伴って、限定したエリアで部屋か部屋を捜索し、各種メディアによると、16-40歳男性が一時、外へ出されて、情報収集が行われたもようである。
病院内で発見した武器他:IDFコンリクス報道官報告
イスラエル軍は、MRIの部屋などで銃やユニフォームなどを発見。コンリクス中佐が編集なしの映像だとして、それらが発見されたエリアを発信している。
イスラエル軍は、病院に医療物資を搬入した。続いて15日夜には、トンネルを破壊するためか、ブルドーザーが敷地内に入って行ったとのこと。
シファ病院でまだ大きな成果がないことについて
今の所、病院内に、劇的なほどの武器もハマス高官も、人質も一人も発見できていない。ハマス高官たちはすでに、ガザ南部へ移動しているという情報もある。
予想していただけに、大きな結果が見えていないことについて、国内では、「シファ病院はイスラエル軍が厳重に包囲していたのに、ハマス幹部や空中へ消えたのか?
国内では、シファ病院突入までに時間をかけすぎたので、ハマス幹部らに逃げる時間を与えたのではないか」などと皮肉も出ている。しかし、イスラエル軍は、捜索はまだ始まったばかりだと言っている。
www.jpost.com/arab-israeli-conflict/article-773432
国際社会からは、病院に突入したイスラエル軍は、戦争犯罪だと批判する声が相次いでいる。イスラエルは、病院にこれだけの武器を持ち込んで、戦場にしたハマスこそ、戦争犯罪だと反論している。
もし、このままハマスの戦争犯罪を証明できる証拠を提示できなかった場合、イスラエルへの避難やあなどりは避けられない。
しかし、専門家の中からは、たとえ期待した結果が得られなくても、イスラエルには、それだけのリスクを負ってでもハマスを徹底的に滅亡させる意思があるというメッセージを、ハマスに伝えられたのではないかと考える人もいる。
www.jpost.com/arab-israeli-conflict/article-773432
イスラエル兵2人戦死:計50人に
ガザ北部での戦闘は、シファ病院だけではない。イスラエル軍は15日夜、ハマスの政治部門指導者イスマエル・ハニエの自宅を空爆した。ハニエ本人はカタールにいるが、自宅がハマスの会議や司令塔になっていたからである。
また海岸に近いシャティ難民キャンプでも戦闘が続いている。昨日のガザ北部での戦闘で、イスラエル兵2人が戦死した。アサ・マスター大尉(22)とクフィル・イツハク・フランコ大尉(22)ガザ地上戦が始まってからの戦死者は50人となった。