昨日午前11時にテルアビブを出発したイスラエル旅客機LY971は、サウジアラビア上空を突っ切って、3時間半後に、無事アブダビに到着した。サウジアラビアを通過できたので、4時間も節約できたという。
アブダビに到着した一行は、UAEのアンワル・ガルガシュ外相に迎えられた。イスラエル代表団のベン・シャバット氏は、「イスラエルの代表として、この地に来ることができたことを誇りに思います」と、アラビア語で述べた。
クシュナー大統領補佐官は、トランプ大統領、モハンマド・ベン・ザイード皇太子に感謝するとともに、史上初となるイスラエルの旅客機の領空通過を許可してくれたサウジラビアにも感謝を述べた。
ネタニヤフ首相もエルサレムから、喜びの記者会見を行った。ネタニヤフ首相は、次回は、UAEの代表団をイスラエルに招きたいと表明している。
無事に到着してなによりであったが、この旅客機には、万が一のミサイル攻撃に備えて、DIRCMとよばれる地対空ミサイルなどの危機を早期に発見し、撹乱させるシステムが装備されていたとのこと。イスラエルに戻るまで無事であるようにと願う。
<歴史的な会議:UAEのお・も・て・な・し>
イスラエルとUAE,アメリカの代表団は、互いの大使館設立を含む外交、税金関連を含む経済、旅行とビザ、投資と貿易、健康、文化・旅行、航空科学での協力などについて、いくつかの部屋に分かれて話し合いをすすめている。
問題となっているアメリカがUAEに売却する予定のF35についても話し合われる予定。
20歳代の女性外交関係者は、両国の間のフライトが始まると、イスラエルに行ってみたい、エルサレムに行ってみたいと考えているUAE市民は多いと語っている。
UAE政府はイスラエル代表団、記者団のために、アブダビのツアーを提供し、文化、スポーツへの紹介をするとともに、希望者には、コシェル(ユダヤ教食物規定)の夕食でもてなした。
<パレスチナ自治政府>
イスラエル旅客機がアブダビに到着したことについて、パレスチナ自治政府からは、大きな落胆と反発の声明が出された。しかし、UAE政府は、「東エルサレムを首都とするパレスチナ国家設立という目標達成を放棄したわけではない。パレスチナ問題に関してのポリシーにはなんの変化もない。」と強調している。