コロナ・パンデミックの意味は?:エルサレム超宗教研究所が世界宗教指導者40人に聞く

エルサレムには、エリヤ超宗教研究所(ラビ・アロン・ゴシェン・ゴットステイン代表)があり、世界の宗教指導者との接点を模索する研究や、イベントを行っている。

新型コロナ・パンデミックでは、教会、シナゴーグ、モスク、寺院などすべての宗教施設が閉鎖に追い込まれた。こうした中で、ラビ・ゴットステインが、世界の人々をはげますとして、世界のあらゆる著名な宗教指導者40人のコメントを集めて、6月14日、世界に発信していた。

参加したのは、フランシス・ローマ教皇はじめ、牧師、ユダヤ教、イスラム、ヒンズー、仏教など40の宗教指導者たちで、中心事項は、どのようにして恐れを征服し、家庭を礼拝の場にするかなどについて述べている。また、それぞれが、オンライン礼拝に以降する中、その意味についてなどが、論議された。

イギリスでは、1208年以来はじめて、カトリック教会がすべて一時閉鎖され、オンライン礼拝になった。すると、いつもの10倍の人が礼拝に参加し、一時120万人が同じ礼拝に出席したとウェルビー司祭は報告している。

指導者たちは、宗教の違いを超えて、助け合うべきだと述べている。

<コロナは神のさばきか?>

指導者たちは、コロナが神とどのような関係があるのかについて話し合っている。神がパンデミックを送り込んだとする考えについては、そうであると考える指導者、そうでないと考える指導者もいたようである。

ラビ・ワルフ(ユダヤ教)は、これを「聖なる無作為」だと説明した。よくわからないが、神のすることはよくわからないということだろうか。。???

別のユダヤ教ラビは、「神がだれかに罰を与える時は、信仰を取り去られる。安心は信仰とは別だ。一番よい薬は、「すべてうまくいく」と考える肯定思想が、一番よい薬だ。」と述べた。

キリスト教指導者は、「私は自分が恐れているという現実に向き合わねばならなかった。私は、通常は恐れない人間だと思っていた。しかし、コロナがどこからくるのかわからないというのが、恐ろしかった。

この時、私は、自分が自己満足に陥っていたことに気づかされた。神を信頼していなかったということだ。私は自分が自分の力で生きていたことに気づかされた。」と述べた。

イスラム教指導者は、「我々は皆、これからコロナがどうなるのかわからないという点では同じだ。人間はひとつなのだ。でも、我々はひとつではないと思っている。自分は他の人より上だと思っているのだ。」と述べた。

www.timesofisrael.com/to-find-meaning-in-a-pandemic-top-religious-leaders-offer-coronaspection/

<石のひとりごと>

人間が作り上げた宗教であれば、なんであれ、自分にコントロールできない絶対の神の前に無力であるという点で、一致するのは難しくないだろう。

しかし、もし、神は唯一であり、その方と和解することをすすめ、その唯一の道として、その神の前に私たちが犯してきた罪の罰を、代わりにうけてくれたイエス・キリストを信じることだといえば、これからの世界では、排他的な過激派として、迫害されることになっていくだろう。

上記超宗教者たちのような集まりが強化されればされるほど、本気で聖書の神を信じるユダヤ教徒とキリスト教徒が、愚か者、危険な者として迫害される立場に陥っていく。これもまた、聖書に書かれていることである。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。