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キプロスでイスラエル人暗殺未遂犯逮捕
ギリシャ語メディアによると、先週、キプロスの警察が、アゼリバイジャン国籍でロシアのパスポートを持つ男(38)を、犯罪かテロ容疑で逮捕していたことがわかった。
男は、逮捕時に、銃や爆発物、防音装置を所持しており、キプロスに在住するイスラエル人大富豪テディ・サギ氏を暗殺しようとしていたとみれらている。共犯グループががいるとみられ、捜索がすすめられたが、すでに全員、国外へ逃げたたもようで逮捕は1人でけである。
逮捕された男は、雇われて、サギ氏を待ち伏せで暗殺しようとしていたとみられているが、先にこの情報を得たサギ氏は一足先に、キプロスを脱出して、ぎりぎり助かったとのことであった。
テディ・サギ氏(49)は、ギャンブル系ゲーム(スマホでできるスロットやバカラ、ルーレットなど)のアプリの会社プレイテックの社長で、ロンドンのカメドン・マーケットの所有者でもある。フォーブス誌によると、資産は56億ドル(6000億円)で、イスラエルでは4番目に裕福な人物である。
ベネット首相とガンツ防衛相はイランが背後と主張:イランとキプロスは否定
この事件について、当初は、サギ氏のビジネスに絡んだ犯罪ではないかとも言われた。しかし、4日、ベネット首相オフィスの報道官は、ベネット首相は、この事件はサギ氏個人を狙った犯罪ではなく、キプロスにいるイスラエル人をターゲットにした、イランを背景とするテロ事件であるとの認識であることを明らかにした。キプロスには、イスラエル人約3500人が在住している。
ガンツ国防相も、「今回のキプロスの件は、イスラエル人が標的となっていたテロ事件を未然に防いだものである。イランは、イスラエルだけでなく、世界にとっての脅威だ。これからも市民を守るよう最善を尽くす。」と述べた。
www.timesofisrael.com/pms-office-says-iranian-terror-targeted-israeli-businesspeople-in-cyprus/
ベネット首相とガンツ国防相の主張に対し、キプロスのイラン大使館は、まったく根拠のないことだと、これを全面的に否定した。キプロスの警察はその後、捜査をすすめ、6日、この件にイランは関わっていなかったと発表した。
さらには、暗殺者が狙っていたのはテディ・サギ氏ではなく、別人であったとも発表した。しかし、Times of Israel によると、イスラエル人が在住する地域をうろつくなどの動きがあり、サギ氏やイスラエル人を狙っていたと判断できるような動きをしていたとのこと。
今回も、実際に敵対行為はあったかもしれないが、それ以上に発展しないようにしたとも考えられる。
www.timesofisrael.com/cyprus-authorities-said-to-believe-iran-not-behind-plot-to-kill-israelis/
水面下で戦闘状態にあるイスラエルとイラン
事項に述べるが、ちょうどこの同じ時期、ベネット政権は、1986年から消息が不明になっている空軍のロン・アラッド飛行士に関する情報を得ようとして、シリアにいたイラン人を誘拐、取調べ後に釈放していた。
このため、キプロスでの一件は、このイスラエルの動きに対する復讐だったのではないかとの見方もある。
イスラエルとイランは、水面下では戦闘状況にある。表には出るほとの大きな戦闘にはならないのだが、ドローンによる攻撃やその反撃で、イランの武器工場が破壊されるなど様々な攻防戦がくりひろげられている
今年1月には、インドのイスラエル大使館周辺で、爆破事件も発生しており、政府は海外にいるイスラエル人らに注意を呼びかけていた。今回の事件を受け、政府は、改めて、各国イスラエル大使館に警戒をよひかけたとのこと。
www.ynetnews.com/article/rkPI9BXQ
イスラエルとイランは事実上、すでに戦闘状態にあるということである。