ガザ空爆とピンポイント地上戦540人死亡:カッツ国防相がガザ市民に最後警告 2025.3.20

Troops of the Gaza Division operate in the southern Gaza Strip, in a handout photo issued by the military on March 19, 2025. (Israel Defense Forces)

ガザ空爆とピンポイント地上戦も

イスラエルは、18日(火)深夜過ぎにガザへの大規模な空爆を開始。翌日からは少し規模は小さくなったものの、今も攻撃を続けている。攻撃の対象は、ハマスやイスラム聖戦の拠点、ロケット弾発射地、武器庫やテロ組織インフラである。

 following Israeli airstrikes on Khan Yunis. Pic: AP

ハマス関連メディアによると、20日夜だけで、70人が死亡し、ガザで確認された死者数は540人となった。なお、死者数はハマスの主張であって、正確かどうかはわからないとのこと。

死者の中には、ハマスの高官が複数含まれているとみられる。確認できたのは、ハマス政治局員でシンワルにも近い存在だったとみられる、ヤセル・モハンマド・ハルブ・ムサ、やはり政治局でハマス高官のモハンマド・ジャマシ。

一方、デイル・アル・バラでは、国連関係施設が攻撃を受け、国連職員2人が死亡した。イスラエルに非難が上がったが、2人は地雷関係の職員で、死亡の原因は、イスラエルの攻撃ではなかったとみられている。

イスラエル軍は、ガザとの国境の緩衝地帯を拡大する勢いにある。一つの部隊は、ガザを南北に分断するネツァリム回廊にも入ったとのこと。

ガザ中央と南部では、ピンポイントの地上戦を行っている。また、ガザ南部国境には、エリートのゴラニ部隊が、ガザ内部での作戦に向けて配備されている。以下は地上で活動するイスラエル軍

ガザ市民は、避難を支持されており、また移動する様子が伝えられている。

カッツ国防相がガザ市民に最後通告

Defense Minister Israel Katz visits the Tel Nof Airbase, March 18, 2025. (Ariel Hermoni/Defense Ministry)

強力な攻撃にあっても、ハマスはまだ交渉に応じる様子はない。

カッツ国防相は、ガザ市民に対し、これが最後の警告だとして、「空軍による攻撃はほんの始まりにしか過ぎない。

ただちに人質を解放し、ハマスを排斥せよ。そうしないなら、これまでに見たことのないような攻撃になる。ハマスがガザを支配し続ける限り、ガザは崩壊する。」と述べた。

また同時に、「アメリカが言っているように、もし人質を返し、ハマスを排斥するなら。希望する人には、どこか別の場所に移住する道が開かれるだろう」とも語った。

www.timesofisrael.com/idf-says-troops-operating-in-gaza-katz-warns-of-total-destruction-unless-hostages-returned/

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。