目次
人質返還を訴えるイベントに30万人参加
イスラエルでは14日、10月7日にハマスが侵攻して来てから100日を迎えた。テルアビブ中心地にある人質広場では、13日安息日明けから、まだガザで人質になっている136人(死亡している人を含む)を覚え、即時解放を求める24時間の集会が行われた。
イベントには、13日夜だけで12万人が参加し、雨が降る中、夜を徹して広場に残り、文字通りの徹夜での集会を維持した人々は数百人。24時間で累計では30万人が参加したとみられている。
今もまだ人質となっているのは、女性17人、子供2人(1人は1歳未満)、65歳以上の高齢者15人、若い男性94人、外国人8人である。
最新のニュースでは、ハマスが人質3人の写真を公開したが、いつのものかわからず、あまり意味はない。カタールから赤十字を介して、喘息など薬を必要とする人質に医薬品が届けられる見込みと伝えられている。
人質広場にはガザで人質が捕らえられているとみられる擬似トンネルも設置されていた。
以下は、イベントの様子
別れる意見:停戦してでも人質奪回が先か否か
イスラエル国内では、ネタニヤフ首相とガラント防衛相が、あくまでも戦闘を続けることで、人質を奪回するという方針を継続している。そうでないと、国への脅威は続くとしている。
しかし、130人を超える人質が、どんな状態に置かれているかもわからない中、長期停戦という代償を払ってでも、まずは、人質を取り戻すべきではないかとの声も小さくない。イベントでは、ヘルツォグ大統領が講壇に立った時には、「今(人質取り戻せ)!今!」と一斉に野次が飛んでいたという。
www.bbc.com/news/world-middle-east-67053011
後者の主張をしているのが、国家統一党首の党首で、世論調査では次期政権を任せたいとする政治家のトップであるガンツ氏と、息子と甥をガザでの戦闘で失ったアイセンコット元IDF参謀総長である。
実際、カタールは、ガザから指導者らを外に出すことを条件に、人質全員を解放するという案を持ち出してきたとの情報もある。これにより、ガザでの戦闘は事実上終わる可能性が出てくる。しかし、シンワルらは無罪放免である。これをイスラエルが認めるはずはないが、アイセンコット氏は、「勇気ある決断をするべき時だ」と言っていたという。
ガンツ氏らのテルアビブでのイベントに参加した様子も伝えられている。
世界でそれぞれの反応
1)ロンドンで反イスラエルデモ:停戦求めるデモ20万人以上
13日、ロンドンでは、「世界行動の日」として、ガザを攻撃するイスラエルを非難し、直ちに停戦するよう訴えた。群衆はまた、ハマスを支援するとして、紅海で輸送船を攻撃しているフーシ派を支持するとして、それを攻撃している米英にも反発を訴えている。
同様の親パレスチナ、親フーシ派のデモは、アメリカのホワイトハウス前でも行われていた。一時ホワイトハウスのフェンスを壊そうとしたが、無事だったとのこと。
なおニューヨークでは、クリスマスに、同様の暴動に近い反イスラエルデモが行われていた。逮捕者も6人出ていた。
オーストラリアのキャンベラにあるイスラエル大使館外で行われた同様のデモ
2)ロンドン含むヨーロッパ各地で親イスラエルデモ
激しい反イスラエルデモが13日に、ロンドンなど各地で行われたが、14日には、その同じロンドン、パリ、ベルリンで親イスラエル、人質解放を求めるデモが行われた。
ニューヨークでは、12日に親イスラエルのラリーが行われていた。