北部を優先して、南部で、ガザのハマスへの攻撃をしなかったことは、南部住民には、がまんならないことであろう。そのガザへは、イランと同盟しているカタールが資金提供を始めたことは前回お伝えした通り。
11月に、ガザとイスラエルの停戦に伴い、現金1500万ドルがガザに搬入されたことで、未払いの給料がガザ市民に支払われた。この時1000万ドル分の燃料も搬入され、下水や水の供給に関する改善がみられていると伝えられている。
それからすでに12月分として、6日、カタールからガザへ2回目の現金1500万ドルが搬入された。この資金により、ガザ住民たちは、給料の50%を受け取ることになっているとのこと。今回の受け取りには、ハマス指導者イシュマエル・ハニエが現れたという。つまり、現金はハマスに入ったということである。
しかし、この現金は、イスラエルの承認の元、イスラエル経由で搬入されている。イスラエルは、もしこれが、パレスチナ自治政府経由であれば、ガザに現金は届かないはずだ(着服するので)と、イスラエルの好意を強調している。
www.timesofisrael.com/hamas-workers-collect-salaries-as-qatar-injects-more-cash-into-gaza/
にもかかわらず、7日金曜には、相変わらず、ガザ国境に1万人が集まって暴動を行い、イスラエル軍との衝突で33人が負傷した。
今回、イスラエル政府は、北部情勢を優先して、南部を後回しにしたわけだが、ハマスにこれほどの現金を、しかもイランと同盟関係にあるカタールから引き渡して大丈夫なのか。。。とは素人でも思うことである。
これについて、イスラエル政府は、現金は「ガザの人道支援のため」と説明している。しかし、南部住民は、こうした政府の方針に怒りを隠していない。
8日、安息日開けには、「ハマスにハヌカの贈り物は不要だ」とするデモを行う予定になっている。