ガザ地区は、人口密度が高い上に医療設備が整っていない。ここで、新型コロナ感染が拡大することは、ハマスだけでなく、イスラエルにとっても大問題である。
ガザは反発を続けながらも、イスラエルから検査キットをもらったり、医師をイスラエル国内で訓練してもらったりしている。しかし、それは十分ではないようで、先週、検査キットが0になったとの報告もあった。
これまでのところ、限られた検査数ではあるが、感染者は13人。このうち、9人は回復している。幸い。ガザ地区の住民は若い人が多く。65歳以上はわずか3%なのである。
ハマスは、ガザでの感染爆発はイスラエルにとっても大きな問題であることを利用し、イスラエルがガザを支援しないなら、攻撃すると脅迫している。先週、ハマスは、イスラエル人とズームでチャットをしたとして、ガザのパレスチナ人を逮捕している。
こうした中、ガザで捕虜担っているイスラエル人と、いまだに返還されないままになっているイスラエル兵3人の遺体と、イスラエルの刑務所にいるパレスチナ人との交換の話が持ち上がっているとの情報がある。しかし、まだ漏れ聞こえてくるレベルの情報である。
憎しみをあらわにして、攻撃も続けながら、支援はよこせとは、どうにも理解に苦しむが、イスラエルとガザの力の差はあまりにも大きいので、イスラエルとしても、まあまあ、という感じだろうか。
<アメリカと韓国からの医療物資を使う?>
イスラエルは、医療資源については、日本より保持していると思われるが、あらたにアメリカと韓国から、検査キットや、防護服などの医療資源、人工呼吸器が届いた。大観航空は、物資を下ろした後、帰国希望の日本人を東京まで移送する。
アメリカから届いたのは、人工呼吸器100台。韓国からは、防護服5万着とのこと。韓国は先週にもイスラエルに医療物資を送っている。
www.timesofisrael.com/flights-from-us-s-korea-bring-100-ventilators-chemicals-for-100k-virus-tests/
これは、イスラエル軍と外務省の共同のプロジェクトであるとのこと。とにかく必死で、命を救う努力をしているということではある。しかし、同時に、ガザで使うことや、ヨルダンに医療用マスク5000枚を送るなど、周辺諸国への支援にも使うとみられる。
www.jpost.com/Israel-News/Israel-to-deliver-5000-medical-masks-to-Jordan-to-fight-coronavirus-624733