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ポリオワクチン接種作戦の実際
ガザで、25年ぶりに10か月の乳児がポリオに感染し、麻痺の症状が出たことから、すでに数百人が感染している可能性があると懸念されている。
このため、イスラエルがワクチンを搬入し、ガザの保険機関と国連やNGO団体などが協力して、31日から、64万人の10歳以下子供を対象とするワクチン接種(一人につき2回)を開始した。
実施するのは、ユニセフが派遣する2000人の医療ボランティアである。
ワクチンは、口に2ドロップ入れ、4週間後にまた2ドロップを受ける。これにほぼ十分な120万回分はすでに搬入済みだが、まだ40万回分が搬入されることになっている。
ワクチンは、ケレン・ショムロン検問所から搬入され、デイル・バラの冷蔵システムに保管されている。
ガザ住民230万人のうち190万人は、南部人道地帯に避難しているが、それ以外のところにも住んでいる。
実際、子供が一番多いのは、カンユニスで、10歳以下の子ども23万9300人が住んでいるという。接種は、人道地帯とそれ以外も含め、病院、クリニックなど約400箇所で実施することになっている。
一回目は、まずガザ中央で朝6時から午後3時まででワクチンを行い、同様に南部、北部で実施し、3日で終える計画である。
しかし、ガザの道路は65%破壊され、瓦礫状態で移動も困難になっている上、稼働している病院は36病院のうち19病院だけである。
特に南部から北部への移動が難しい。また子供たちが、2回きちんと受けるかどうかわからず、2回受けても、栄養や衛生状況が悪いと、十分でない可能性があるという。
www.timesofisrael.com/polio-vaccination-campaign-in-begins-in-gaza-health-officials-say/
また、国連はハマスとイスラエルが停戦していると言っているが、戦闘は続いているもようである。
イスラエル人の人質1歳と5歳はどうなる?
ガザには、イスラエル人の人質がまだ101人おり、その中にはビバスさん夫婦の1歳になるクフィルちゃん、5歳のアリエルちゃんもいる。
大人でもワクチンを受けていない人もいる。イスラエルは、この人々にもワクチンの対象にするよう訴えている。
しかし、国際赤十字団体は、10月7日以来、人質を一回も訪問しておらず、クフィルちゃんたちの様子はまったくわからないままである。