カタールで交渉が進められていた間、イスラエル軍は、ガザのハマス弱体化と人質の捜索作戦を継続している。しかし、この1週間の間に、イスラエル兵3人が死亡した。7月だけで19人が戦死したことになる。

予備役の工兵部隊べツァレル・イェホシュア・モスバケル軍曹(32)は、7月19日にハンユニスで、物資を搬送中に道路脇の爆弾が爆発し、重傷を負った。
この時、もう一人の兵士も重傷となり、2人は病院に搬送されたが、モスバケル軍曹は、1週間後の26日(土)に死亡した。後に妻と2歳の娘が残された。
べツァレルさんの父親は、葬儀において、「神が息子と私たちに1週間の時を与えてくださった。神の計画は完了した」と、深い悲しみの中で語ったとのこと。
最近、戦死する兵士は工兵隊員やエンジニア関係が多い。イスラエル軍は、瓦礫となったガザで、軍関係の修復などの作業が増えているとの情報がある。

同じく26日(土)夕刻、カンユニスでの作戦を行っていた軍用車両が、爆発物にあたって、イスラエル兵2人が死亡。1人が重傷となった。
イスラエル軍によると、ハマスが地下トンネルから出てきて、攻撃したとのこと。
死亡したのは、次の2人のゴラニ旅団偵察隊員。アミール・サアド大尉(22)、アイノン・ベナ軍曹(20)
www.timesofisrael.com/two-idf-soldiers-killed-when-armored-vehicle-hit-by-explosive-in-khan-younis/
アミール・サアド大尉はドルーズから従軍していた兵士だった。アミールさんのいとこにあたる、アリーム・サアドさんは、2023年10月9日に、ガザのハマス侵攻に合わせてイスラエルに侵入した、ヒズボラによって殺害されていた。サアド一族にとっては、2人目の戦争犠牲者である。

アミールさんの葬儀を行った、イスラエルのドルーズ指導者シーカー・ムアファク・タリフ氏は、「平和な時の苦悩は、戦争の痛みよりはましだ」と述べ、人質の早期解放と停戦、日常生活が戻ることを祈ると述べた。
www.timesofisrael.com/so-much-pain-in-this-war-two-soldiers-killed-in-gaza-blasts-laid-to-rest/
ガザとの戦争で戦死した治安部隊は898人。このうち、ガザへの地上作戦が始まってから死亡した兵士は、459人となった。ほとんどは、19〜25歳の若者たちである。
ガザでは、27日(日)、海岸沿い人道エリアでの1日10時間の停戦と、物資の搬入、空中からの投下が始まったが、ハンユニスやラファなど、それ以外の地域では、ハマストンネルの破壊など、激しい戦闘が続いている。
ラファでは、作戦中のイスラエル兵4人が、爆発物により重傷を負ったとのこと。
石のひとりごと
神という認識があるユダヤ人の強さを思わされる。最愛の息子を失った時に、殺されたことへの怒り、政府への怒りではなく、神のみこころが成し遂げられたという思いを語れるのは、ユダヤ人だけではないだろうか。
