ガザでは、10ヶ月にわたる戦争で、ゴミが山積みとなり、熱波と水不足で不衛生から、さまざまな伝染病が拡大している。
6月の時点で、カンユニスと、デイル・アル・バラでポリオウイルスが検出され、イスラエルは、7月末からイスラエル軍の地上部隊兵士たちへのワクチン接種を開始していた。
www.jpost.com/israel-hamas-war/article-811210
ガザ市民へのワクチンについて、イスラエルは、10月7日以降、COGAT(イスラエル軍の地域調整局)が、ガザ市民へのポリオワクチン、約30万回分を搬入している。
ポリオウイルスが検出されてからは、さらに9万回分をガザに搬入。
国連関連の組織との協力で、これまでに、ガザ市民で、ワクチン対象者の90%は一回目を終えたとみられている(WHO報告)。
しかし、2022年までは、99%が接種を完了していたことから、90%は不足している状況であり、感染の危険が拡大していると懸念されていた。
news.un.org/en/story/2024/08/1153166
こうした中、8月16日に、デイル・アル・バラで、生後10ヶ月の子供に発症例が確認されたということである。発症例は、25年以来初めてとのこと。
国連のグテーレス事務総長は、ワクチン接種のための即時停戦を呼びかけている。
edition.cnn.com/2024/08/16/middleeast/10-month-old-polio-gaza-intl-hnk/index.html
イスラエルはCOGATを通じて、4万3250本のワクチン瓶が搬入するこになっている。これで、100万人近い子供たちが、接種を完了するに十分な量とイスラエル軍は報じている。
www.jpost.com/israel-news/article-815265
イスラエルが、ガザを全滅させることが目的で、戦闘を続けているのではないということを証明する一面ではないだろうか。
*ポリオとそのワクチン接種とは
急性脊髄性小児麻痺ともよばれる子供の病気。感染者の便を通じて感染する。感染者の90%は感染しても免疫ができるだけで終わる。
10%で、高熱や頭痛などの症状が出るが、実際に小児麻痺を発症するのは5歳未満の1%、1000人に1人と言われている。日本では1960年に5000人以上が発症。ワクチンの導入で、1980年以来、発症例はない。
ポリオワクチン(皮下注または筋注)は、生後2ヶ月に達した時に1回目を行い、20日の間をおいて2回、計3回行う。日本では、百日咳、破傷風、ジフテリアなど5種混合のワクチンで実施している。