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緊張する北部情勢。2日もキリアットシモナに15発のミサイルが発射された。10発は迎撃し、残り5発は着弾したが、大きな被害はなかった。
相変わらず、これまでと同じような攻撃の応酬が続いているが、大規模な攻撃にはなっていない。
ヒズボラとイランのコメント
1) イスラエルがハマスと停戦になればヒズボラも攻撃を停止する:ヒズボラNo2
こうした中、2日、ヒズボラのNO2であるシェイク・ナイム・カセムが、AP通信のインタビューの中で、ヒズボラが、イスラエルを攻撃するのは、ハマス支援が目的であるとして、ガザでの戦闘が、恒久的な停戦になるなら、ヒズボラもイスラエルへの攻撃を停止すると述べた。
しかし、ハマスの要求と同様、完全な停戦であって、イスラエル軍が完全にガザから撤退することを挙げている。
仲介者としてのアメリカと国際社会も合意し、イスラエルも合意している停戦案は、まず第一段階として、イスラエルが攻撃を停止し、ハマスは人質33人を解放する。その後、恒久的な停戦について交渉を進めるという内容である。
ハマスはこれに合意せず、上記のような訂正した形の停戦案を出してきたのであった。人質の解放は、椅子れるの完全撤退を確認した後ということである。アメリカもイスラエルもこれには同意しておらず、交渉はまた、頓挫した状態にある。
2)イスラエルとヒズボラが戦争になればイランはヒズボラ側に立つ
ヒズボラ背後にいるイランからも声明が出ている。
イラン外交顧問のカマル・ハラズィ氏は、アメリカのメディアに答えて、もし、ヒズボラとイスラエルが戦争になれば、イランはあらゆる方法でヒズボラ側に立つと述べた。
また、イラン革命防衛隊の空軍准将であるアミール・アリ・ハジザダは、4月にイランがイスラエルを攻撃したのに続いて、再びイスラエルを攻撃する機会を待ち望んでいると述べた。
その時に何発のミサイルが使われるかはわからないと述べ、パレスチナはレバノンで使われている武器を見れば、イランの供給を受けていることは明らかだと述べた。要するに、あらゆる方向から攻撃が可能だと脅迫しているといえる。
イスラエルはどうする?戦争は避けられないと元イスラエル軍准将のアミール・アヴィヴィ氏
IDSF(Israel Defence and Security Forum)のCEOで、元イスラエル軍准将のアミール・アヴィヴィ氏は、イスラエルがまだ大規模な攻撃に踏み込んでいないのは、当初から言っていたように、まずガザで勝利してから北部に対処する計画だからだと語る。
“北部において、イスラエルは、安保理決議1701にあるように、ヒズボラには、リタニ川以北に下がってもらわなければならない。外交において、これが実現できるのか、そうでないのか、政府は見極めなければならない。
しかし、ヒズボラがだまってリタニ川北部にまで下がる可能性は、かなり低いので、戦争は避けられないと考えている。
戦争は、集中して膨大なものになり、短期間で終る。イスラエルは、レバノン国内、特に南部のヒズボラのインフラを集中的に攻撃する。ヒズボラもイスラエル国内にミサイルを撃ってくるだろう。
しかし、ガザのように長引くことはなく、短期で終わり、すぐに停戦になるだろう。両者ともに戦争は望んでいないと言っているからである。“ 以下のクリップ後半からが、ヒズボラに関する分析。