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カイロからイスラエルの交渉代表団すでに帰路
アメリカの強い圧力を受けて、昨日、カイロでのアメリカ、エジプト、カタール仲介の交渉に出向いたイスラエル代表団(モサドのバルネア長官、シンベトのバル長官ら)が、もう帰国の途についている。
ネタニヤフ首相は、バイデン大統領が出している6週間の停戦を含む人質返還の案に合意する用意はない。
カイロに向かう前には、イスラエルからの代表3人が、イスラエルからの案を作成し(内容は不明)、ネタニヤフ首相と協議したが、ネタニヤフ首相からの指示は、「行って、ただ話を聞くだけにせよ」だったという。
アメリカとカタールとエジプトは、あと数日、レベルを下げた担当官の間で交渉を続けるとのことである。しかし、結局のところ、ハマスは、イスラエルを抹殺したいのであり、イスラエルもハマスを抹殺することが目標である。イスラエルが負けるかハマスが負けるかしか、道はないわけである。
またシンワルと連絡がとれないと見られる中、この交渉に、どの程度関わっているかどうかも明確でないので、イスラエルとしては、休戦する間があったら、早くガザのハマスを片付けて、人質を奪回したいということであろう。
戦闘継続意向のイスラエルからのラファ民間人避難対策か:テント村15か所設置案
戦うのはいいが、ラファにいる難民はどうするのか。バイデン大統領は、そのことに対する確実な対策がないままで攻撃をすることには懸念と反対を表明している。国連は、イスラエルからラファの難民に関する対策案についてはまだなにも聞いていないと言っている。
こうした中、Ynetが伝えているところによると、イスラエルは、ガザ南部広範囲に、ラファにいる人々が使えるように、2万5000人づつのテント村15か所(37万5000人分)を設置する案を出しているもようである。
イスラエルは、その費用を湾岸アラブ諸国に送り、アメリカが協力して、それらのテント村の設置を行うというものである。
エジプト当局はこれを認めているが、イスラエルはノーコメント。37万5000人分といえば相当な数だが、ラファには120-130万人がいるので、追いつける数ではなさそうである。