
オーストラリアでは、先月、シドニーで大規模な反イスラエルデモが発生し、その後、政府が、条件付きではあったが、パレスチナ国家承認への方針を発表。
さらに、先週、オーストラリアが、イスラエルの極右政治家シムハ・ロズマン氏の入国ビザを取り消したことから、ネタニヤフ首相が、オーストラリアのアルバネーゼ首相を個人的に非難し、イスラエルとオーストラリアの関係は、悪化の途をたどっている。
こうした中、8月24日(日)、シドニー、ブリスベン、メルボルン、など大都市では、数万人規模のデモ、各地40カ所で、イスラエルに反発するデモが行われ、全国での参加者は、約35万人とも報じられている。
特にブリスベンでは、これまでで最大5万人という予想をはるかに超える参加者だったという。シドニーでは前回より少ない1万人だったが、それでもハーバーブリッジが封鎖されるほどだった。
今回のデモでは、特に、ネタニヤフ首相が、アルバネーゼ首相を非難したことへの反発もあったと言われている。
主催者は、パレスチナ・アクションと呼ばれる親パレスチナ組織である。シドニーでは、群衆がパレスチナの旗を掲げて、「パレスチナを解放せよ!」と叫ぶ中、主催者のジョシュ・リース氏が、「ガザでの大量虐殺の終結と、オーストラリア政府にイスラエルへの制裁を要求する」と述べた。
石のひとりごと
ニュースの中での人々のコメントを聞いていると、正義感をもって、真摯にガザの人々を助けたい、また食べ物を届けたいと言ってイスラエルに反発を表明している。
オーストラリアという遠いところで、ガザに行ったこともない人々が、ここまで真剣になっている様子に、異様さを覚える。世界はどうなっていくのだろうか。
日本でこんな記事があった。北海道では、最近クマによる被害が深刻化しており、人里に出てくるクマは駆除を余儀なくされている。すると、これに反対する苦情が、10日間に120件も殺到したという。
この件を取り上げたカンテレの番組に出ていた弁護士は、「動物愛護の精神は野生動物にも適応されるが、人を襲うようになってしまったクマ、人のエリアに侵入してくるクマは、駆除せざるを得なくなり、感情論だけでは判断できない。苦渋の決断だと理解してあげてほしい」と語っている。
石原良純さんは、苦情を出す人に対し、「じゃあ自分の町に、そこにクマがいたらどうすんの?」と聞いていた。
この記事を読んで、イスラエルの立場を思わされた。イスラエルはハマスを駆除せざるを得ないところに立たされている。無論、一般市民への被害は全く除むところではないのだが、如何せん、ハマス・クマは、市民を盾にするので、非常に難しい戦いになっている。
オーストラリアでデモに参加する人々は、一度、ハマスと一緒住んでみたらいいとイスラエル人はいいたいところだろう。
