エルサレム周辺:パレスチナ人のテロ 2014.12.26

1)国境警備隊兵士ら刺傷

エルサレムを中心にパレスチナ人のテロが相変わらず発生している。イスラム教徒の礼拝日にあたる金曜、神殿の丘に最も近いライオン門で警備にあたっていた国境警備隊の兵士2人(19才、35才)が、パレスチナ人にナイフで刺された。

2人とも軽傷だったが、ライオン門は一時的に閉鎖され、犯人追跡が行われているが、まだ捕まっていないもようである。

2)走行車両への火炎瓶:11才少女30-40%火傷で重傷 http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4608030,00.html

昨日、西岸地区入植地エル・マタンに向かっていたイスラエル人の車両にパレスチナ人が火炎瓶を投げつけた。これにより、父親の運転する車に乗っていたアヤラちゃん(11)が顔や上半身に30-40%火傷の重傷で、生死をさまよっている。父親は軽傷。

アヤラちゃんは先月、同じ道路で母親の運転する車に乗っていてパレスチナ人の投石の被害にあっていた。この時は無事だったのだが、今回は被害に会ってしまった事になる。

アヤラちゃんの母親によると、アヤラちゃんは、バルイラン大学で、特に頭脳明晰な子供たちのプログラムで学んで自宅に帰る途中だったという。

事件は、パレスチナ人の町カルキリヤの近くで発生したが、この前日、イスラエル軍がカルキリヤでパレスチナ人12人を逮捕したところだった。

<パレスチナ自治政府と国連安保理>

パレスチナ自治政府のアッバス議長は、先週、国連安保理に2年以内にイスラエルが西岸地区から完全撤退する案を含む独立案を提出したが、採択については、来年3月のイスラエル政府の総選挙が終わるまでは棚上げされることになった。

いずれにしても、アメリカが拒否権を発動するので、この案が通る可能性は0に近いという。しかし、アッバス議長はロシアのプーチン大統領に近づくなどして、ニュースに種になった。プーチン大統領は、「一方的な独立ではなく、イスラエルとの対話を通さなければならない。」とする手紙をアッバス議長に送っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。

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