エルサレム旧市街では23日、旅行者にとって最も安全と目され、人通りも多いヤッフォ門前で、ナイフによるテロが発生した。
パレスチナ人2人が、次々にナイフで通行人3人を刺し、1人は病院で死亡。1人は重傷。3人目は、治安部隊の銃撃にまきこまれて死亡した。
テロリスト2人は、1人は現場で射殺。一人は負傷して逮捕された。後に2人は、カランディア難民キャンプ(エルサレムとラマラの間)に住むアナン・ハマッド(20)とイサ・アサフ(19)と発表された。2人ともテロ行為でイスラエルの刑務所に収監された前科があった。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205369
死亡したのは、オフィル・ベン・アリさん(46)- 2人の子供の父と、ルーベン・ビルマケルさん(45)ー7人の子供の父。24日に行われたベン・アリさんの葬儀では父を失った娘のヤエルさん(16)が、父を突然失ったことを信じられないと泣く様子が伝えられている。
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この翌日、治安部隊がカランディアに、テロリスト捜索に入ったところ、パレスチナ人らが火炎瓶を投げるなどの暴動を起こして抵抗。銃撃戦となった。これにより、兵士2人が負傷。パレスチナ側の主張によれば、パレスチナ人1人が死亡している。
しかし、治安部隊は、首尾よく指名手配されていたテロ容疑者2人を逮捕した。
www.israelnationalnews.com/News/News.aspx/205375
<24日もテロ3件>
23日のヤッフォ門でのテロの翌日、エルサレム北部の交差点付近で車突っ込みテロが発生。兵士2人が負傷した。テロリストは、現場で射殺され、車ごとテロよけブロックに激突した。
西岸地区ではアリエル市に併設するバルカン産業パーク前で男女兵士2人が上半身を刺されて負傷。パレスチナ人テロリスト(22)は襲われた兵士らが射殺した。この産業パークはユダヤ人経営者による工場群で、多数のパレスチナ人とイスラエル人が共に働く場所として知られる。
この他、ヘブロン近郊では、パレスチナ人(25)が、検問していた兵士を、スクリュードライバーで刺そうとして射殺された。兵士にけがはなし。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4743727,00.html
これで、過去100日間のテロで、イスラエル人24人が死亡。重傷者24人、中等度負傷36人を含む259人が負傷。パレスチナのマアアン・ニュースによると、この間にイスラエル治安部隊に射殺されたパレスチナ人は121人となっている。
なお、このマアアン・ニュースには、パレスチナ人によって殺害されたイスラエル人のことは全く述べられていない。
www.maannews.com/Content.aspx?id=769358
また、CBNとCNN(アメリカのメディア)は、この件について、「ナイフによるテロ決行でパレスチナ人2人死亡」「エルサレムのテロで4人死亡(市民の犠牲者とテロリストの死亡を同列に並べている)」といったヘッドラインを使っていた。
イスラエルのプレスオフィスは、イスラエル人犠牲者への敬意がない、政治的な悪意が感じられると、それぞれのメディアに抗議の手紙を出している。
www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4743762,00.html