4日、シナイ半島、ガザ国境ラファ付近で、イスラム武装勢力*に警察官16名を殺害されたエジプト。ムルシ大統領が、無法地帯化しているシナイ半島の安定化に乗り出した。
*この武装勢力は、この直後奪った輸送車でイスラエルでのテロを実行しようとして国境を越え、イスラエル空軍に阻止されている。
<シナイ半島の武装勢力へ空爆>
まずは、昨日からガザとエジプトの間の密輸トンネルを閉鎖。今日8日には、ラファ付近、空軍を使ってシナイ半島北部を空爆した。これにより、武装勢力20-23人(情報によっては30人)が死亡している。
エジプトが、シナイ半島、イスラエルとの国境付近で本格的な軍事行動に出るのは1973年にイスラエルと和平条約を結んで以来のこと。
<諜報機関チーフとシナイ半島知事を解雇>
今回警察官が16人殺害された事について、エジプトの諜報機関長官は、数日前にイスラエルから警告を受けていたことがわかった。
長官は、情報を得ていたことを否定せず、「まさか、同じイスラム教徒が、ラマダンの断食明けの食事を取っている最中の警察官を襲うとは思わなかった。」とミスを認めた。
これを受けてムルシ大統領は、この諜報機関長官、ならびにシナイ半島知事を解雇した。シナイ半島には、暴動対処になれている部隊を派遣するよう、タンタウィ国防相に要請した。