ウクライナのウマン(キエフとオデッサの中間)には、ユダヤ教超正統派ハシズムの開祖ラビ・ナフマン・ブレスラブの墓があり、新年祭に、超正統派が巡礼する町。まだ旅行者もいれば、学生もいる。
Times of Israelによると、ウマンのヤアコブ・ヤン・チーフラビは、旅行者は直ちにイスラエルに帰国するようにと呼びかけ、それ以外の住民も、“怒りが収まるまで”休暇をとるよう(出国する)呼びかけたとのこと。
www.timesofisrael.com/as-israel-works-to-get-citizens-out-el-al-flight-from-kyiv-mostly-empty/
また、キエフには大きなユダヤ人社会があり、ハバッド派のラビ・マルコビッツが、シナゴーグで周辺にいるユダヤ人たちの霊的なケアにあたっている。ユダヤ人たちは、霊的指導者であるラビにこれからどうしたらいいのか聞きに来ているという。
ラビ・マルコビッツによると、イスラエル国籍を持つ人は、退避しやすいが、そうでないウクライナ国籍のユダヤ人の退避は難しいと語る。
以下ユーチューブから2019年のハバッド派シナゴーグ(キエフ)
このため。ラビ・ヨナタン・マルコビッツ(53)は、キエフから退避せず、キエフに残ることを決め、万が一の場合に、逃れてくるユダヤ人のために、食料やマットレスの備蓄を始めたとのこと。
ラビ・マルコビッツは、キエフに赴任して21年。ユダヤ人社会だけでなく、ウクライナで政府や警察、治安関係者などと綿密に連絡を取ってキエフ社会に貢献しており、昨年には表彰も受けるほど、地域で尊敬されている人物とのこと。このラビの出国は難しい。
なお、キエフだけでなく、ウクライナにはハバッド派のラビ家族が150組いると伝えられている。
www.timesofisrael.com/kyiv-rabbi-amid-russia-tensions-were-stockpiling-food-mattresses-in-synagogue/
キエフにはまた大きなメシアニックジューの集まりもあるようである。キエフだけでなく、オデッサなど各地にあると思われる。以下は、8年前としてアップされているキエフの集まり。
<ウクライナで反ユダヤ暴力懸念>
ウクライナは、ポグロム(ユダヤ人を村ごと虐殺など)の歴史を持つ国である。第二次世界大戦中は、多くのウクライナ人が、ナチスに協力し、またウクライナ人自らが、ユダヤ人を殺し、また暴力を振るっていた。また、ポグロムは、戦争が終わって直後から、ウクライナで発生している。
ウクライナでは、社会が不穏になるたびに、反ユダヤ主義が、その醜い頭をもたげてきたという歴史がある。今また、ロシアが攻めてきて、社会が破壊されるようなことになれば、またユダヤ人にその怒りがむくのではとの懸念も出始めている。