ウィトコフ米特使とハッカビー米大使がガザのGHF訪問 2025.8.2

US special envoy Steve Witkoff visits a Gaza Humanitarian Foundation distribution site on August 1, 2025. (Steve Witkoff/X)

ガザでは、人々の飢餓が問題となり、イスラエルが非難されている。ガザ保健省(ハマス)は、餓死者は少なくとも162人、このうち子供92人だと主張している。

また、国連人権事務所によると、GHF(アメリカ人道財団)とイスラエルによる食糧配布による混乱による銃撃で、これまでに少なくとも1373人のパレスチナ人が死亡したと報告している。このうち、859人は配布センター周辺での死亡だと主張している。

US special envoy Steve Witkoff (R) and US Ambassador to Israel Mike Huckabee (center) tour a Gaza Humanitarian Foundation distribution site on August 1, 2025. (Steve Witkoff/X)

こうした中、アメリカのウィトコフ特使とハッカビー在イスラエル大使が、8月1日(金)、ガザ南部ラファのGHF(アメリカ人道財団)の食糧配布センターを訪問。5時間滞在して、現地の様子を視察した。

トランプ大統領は、ガザの空腹を改善しなければならないと言っており、今回の2人の訪問は、その準備の一環とのことだが、現地の様子を報告する結果にもなっている。まだ具体的なことは発表されていない。

5月27日に開所されたGHF食糧配布センターでは、1日に100万食、開設以来、これまでに1億食分の食糧が配布されたとのこと。

また、先週から始まった空輸では、ヨルダン、エジプト、UAE,スペイン、ドイツ、フランスが、食糧が入った箱、計126個をガザに落下させた。

www.timesofisrael.com/top-us-officials-tour-gaza-to-level-set-facts-on-humanitarian-situation-for-trump/

ハッカビー大使は、GHFの働きを高く評価した。ハッカビー氏によると、これまでの国連機関による食糧搬入の場合、80%がハマスに横領され、販売されていた。その額は、たとえば、4キロの砂糖が200ドルとのこと。普通の人々が買える額ではない。

GHFに食料をとりに来た人が、ただでもらうのは初めてだと言っていたとのこと。

ハマスによる横領については、その証拠となる映像がないということが問題視されているが、ハッカビー氏は、それは明らかだと言っているが、ビデオそのものの提示はない。

また、ハッカビー氏は、人々をイスラエル軍が、ただ銃撃しているという報道は、まったく違っていると断言。ガザ保健省(ハマス)の報告を国連が受け取り、だれも検証しないまま、国際メディアに流し、メディアはそのまま流している。うんざりだと語っている。

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。