イランでは2日、オマーン湾の航路で、イラン最大の軍艦で火災が発生し、沈没した。この数時間後には、首都テヘラン南部にあるトンギュヤン精油所で大規模な火災が発生している。
イランは、現在、アメリカと核合意に関する交渉を行なっており、もうすぐ合意にいたるとのの情報が出回ったところでの出来事であったため、合意に反対するイスラエルによるものではないかとの憶測に発展している。
1)海上での緊張
オマーン湾にいたイラン最大でヘリコプターの発着も可能とされる軍艦が、訓練のために出港したが、1日夜11時に火災が発生。消火活動が行われる中、乗組員400人は避難し、その後朝8時ごろ沈没に至ったとのこと。イランでは最大規模の軍艦で、イランにとっては大きな打撃になるとみられる。
事故によるものか、何者かによるものかは今の所不明。しかし、ここ数年、オマーン湾など海上で、イランの船が被害にあう事件が続いており、今年に入ってからオマーン湾で発生した3件について、イランは、イスラエルによるものと主張している。
www.jpost.com/middle-east/iran-news/disaster-for-iran-as-its-largest-naval-ship-sinks-669861
また、今年4月には、ペルシャ湾で沿岸警備にあたっていたアメリカの警備船2隻がイランの船に囲まれ、警告射撃を発動する事態になった。海上でのイランとイスラエル、アメリカとの緊張が高まっているといえる。
www.jpost.com/middle-east/irgc-boats-harassed-us-coast-guard-in-persian-gulf-report-666460
2)製油所の火災
これに続く、テヘラン南部、トンギャン製油所での火災は、液体ガスのパイプラインから発火したもので、爆発にはならなかったが、引火で石油2万バレルが失われたとのこと。1人が軽症を負っただけで負傷者は出ていない。これについて、イラン当局は、敵の破壊工作ではないとの見方をしている。
www.jpost.com/breaking-news/tehran-fire-reported-in-oil-refinery-669920