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イラン人たちの苦悩:ペゼシュキアン大統領が国民に敵はアメリカとイスラエルと強調
昨年末から3週間近く続いたイランでの反政府デモ。政府軍が厳しい鎮圧に乗り出して以来、大規模な反政府デモは発生していないが。以前より規模は小さいながら、まだ続いているもようである。
政府が全国的にインターネットを遮断してから336時間が経過した今、政府は少しずつネットを解放しているが、まだ完全には戻っていない。
これまでに、政府は3117人以上の死亡を認めた。このうち2427人が、治安部隊とデモには参加していなかった市民であり、殉教者として認めると言っている。
しかし、実際には、死者数はもっと多く2万人から3万人以上になる可能性も指摘されている。また、イランの治安部隊は、デモ隊鎮圧の際、残虐に目を狙って銃撃していたため、負傷して生き残った人たちは、今、大変な苦痛の中にいる。
イランのペゼシュキアン大統領は、22日(木)夜、国内に向けて、メッセージを発信した。
大統領は、「ここ数週間の出来事は、私たち全員に深い痛みを残した」と語りかけ、「これは、“12日間戦争”(昨年6月のアメリカとイスラエルによるイラン核施設攻撃)で“失敗”したアメリカ・シオニストによるイラン人への復習だった」と述べ、責任はアメリカとイスラエルにあると述べた。
www.ynetnews.com/article/hyfhkmxibl
イラン国内ではアメリカとイスラエルは救世主と軍事介入期待の声
しかし、イラン国内では、逆にアメリカとイスラエルの軍事介入に期待する機運が高まっているという。
Times of Israelが、イラン在住者のアリさん(仮名)にインタビューしたところによると、アリさんは、2009年、2017年、2019年、2022年のデモに参加してきたが、今回のデモは、政府がインターネットを遮断したことも含め、前例のない規模だったと語っている。それだけ、多くの人が政権打倒を希望しているということである。
「この政権は万人が立ち上がっても倒れない。100万人でも倒れないだろう。外国からの支援が必須だ。この現状から、イラン人たちは、アメリカとイスラエルを救世主の如くに見ている」とアリさんは語っている。イラン政権がアメリカは大悪魔、イスラエルは小悪魔と呼んでいるのと正反対である。
イラン人の中には、口ばかりで、結局軍事介入しなかったトランプ大統領にすでに失望している市民もいる。とはいえ、トランプ大統領が動かずには何も変わらないということもまた否定できない現状である。
では政権打倒の後はどうするのかだが、アリさんは、1979年以前の政権指導者であったパーレビ王朝のレザ・パーレビ皇太子を立てるしかないと語る。ただこれは他に選択肢がないという理由からとの指摘もある。
いずれにしても、今のイラン人たちの痛み苦しみは相当に深い。アリさんは、国際社会に対し、「助けるなら今すぐに。明日では遅すぎる」と危機感を語っている。
トランプ大統領はどうする?中東に空母配備・防空機能強化
トランプ大統領は、イラン政府が、拘束したデモ隊887人の処刑をぎりぎりになって、見送ったことを評価するとして軍事介入を控えると発表した。これにより、大規模なデモはなくなり、イラン政府が厳しい弾圧を始めたという経過がある。
とはいえ、トランプ大統領が、完全に軍事介入の計画を反故にしたわけではない。「そうしないことを期待する」と言っており、攻撃の可能性は十分示唆したままである。
実際、アメリカの空母アブラハム・リンカーンは、今も中東へ前進しており、数日中にイラン周辺へ到達するみこみである。アメリカは中東における、防空システムの強化も計画している。
アメリカは、昨年6月、イスラエルとともに、イランの核兵器関連地点を攻撃、破壊した。トランプ大統領は、「もしイランが核兵器に着手したらまた同じことになる」と語っている。
<イスラエルもあらゆるシナリオに対処:イランの仮想通貨への攻撃も>
もしアメリカがイランを攻撃した場合は、イスラエルにも攻撃が及ぶことになる。イスラエルは、声は出していないが、どんなシナリオにも対処できるように準備している。22日には、ネタニヤフ首相が治安閣議を行っていた。
また水面下で、イスラエルのハッカー集団が、イランの仮想通貨の取引所を空にすることに成功したとの情報もある。イランは、昨年4、5月に、UAEを経由して購入したとみられる仮想通貨USDT5億ドルを購入していたが、それまでにも仮想通貨を通じて、経済制裁の回避を図っていたもようである。
Ynetによると、イスラエルのハッカー集団が、これを空にすることに成功したとのこと。
www.ynetnews.com/business/article/sjfzwkglbl
トルコが攻撃に反対:イランの味方表明
こうした中、トルコのエルドアン大統領が、1月22日(木)イランのペゼシュキアン大統領と会談。地域の平穏を守るため、イランへの海外からのあらゆる攻撃に反対すると表明。イランでのエスカレートを止めることは、トルコにとっての益でもあると語った。
www.ynetnews.com/article/hyfhkmxib
どう祈る?エルサレムの祈りの家スカット・ハレル:リック・ライディング牧師より
エルサレムで、イスラエルのみならず中東全域のビリーバーたちと連絡をとりながら、大きな視野でとりなしを続けているスカット・ハレル。その牧師であるリック・ライディング氏は、霊的な背景からも、今こそ、イランの強硬イスラム政権が倒れることを取りなす時だと呼びかけている。(イランではなく政権であることに注意)
1979年からイランを支配する強硬イスラム政権は、イスラエルを亡き者にすることを明言し、ハマスやヒズボラ、フーシ派、あらゆる聖戦主義勢力を率いて、イスラエルへの敵意を叫び続けてきた。
イラン情勢が緊迫する中、世界ではほとんど報じられていないが、イスラエルは、レバノンのヒズボラを日々攻撃し、ハマスとも衝突は絶えない日々を送っている。西岸地区も同様である。
ライディング牧師は、イスラエルは、イランの強硬イスラム政権という蛇の頭と、それに連なる傀儡組織からなる強大な壁に取り囲まれている状態にあると解説する。
これが霊的背景であることは、イラン人自身が、今の政権は非常に強大で、イラン人が、100万人かかっても倒れないと表現し、世界からの支援がなければ倒れないと言っていることからも読み取れるところである。
しかし、その蛇の頭である強硬イラン政権が、今国内から倒される勢いにある。その象徴として、この3週間近いデモの間に、250近いモスクが破壊されたことをあげている。ライディング牧師は、今こそ、イスラエルをとりまくこの強大な壁が崩れ落ちるよう、とりなす時だと呼びかけている。
壁ということについて、1989年のドイツのベルリンの壁の崩壊をそのビジョンとしてあげている。ライディング牧師は、当時、ドイツにいたという。
壁の崩壊に先立ち、ドイツでは、全国で、父祖の罪、自分の罪を告白する集会が行われ、その規模はかなり大きくなっていたという。そのころから、まだまだ非現実的ながら、ベルリンの壁が崩落するとの予言が出始めていたという。そうして、本当にベルリンの壁は崩落したのであった。
壁は、コンクリートだったので、最初ハンマーで数回打っただけでは崩れなかったが、突然、最後の一発で、崩れ落ちたのであった。その最後の一振りになるよう、イランの城壁が崩されることを宣言して祈れということである。ライディング牧師は以下の聖書のか所をあげている。
それゆえ、イスラエルの聖なる方は、こう仰せられる。「あなたがたはわたしの言うことをないがしろにし、しいたげと悪巧みに拠り頼み、これにたよった。
それゆえ、このあなたがたの不義は、そそり立つ城壁に広がって、今にもそれを倒す裂け目のようになる。それは、にわかに、急に、破滅をもたらす。(イザヤ30:12-13)
