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イランで最大級デモ暴動:政府はインターネット・電話停止
1月8日(木)、イランでの反政府デモは12日目。デモ隊による暴動は、首都と全国各地で暴力的にエスカレートしている。
ノルウェーが本部のイランに関する人権保護団体によると、これまでに少なくとも45人(未成年者8人含む)が死亡。数百人が負傷。逮捕者は2000人となっている。一方、国営メディアによると、治安部隊の死者は少なくとも21人と報じている。
首都テヘランでは、1月8日、午後8時以降、数千人が、デモに参加し、これまでで最大規模となった。
これに対し、政府側は、デモを抑制する目的で通信システムを遮断した。以来、12時間、インターネットが使えなくなっている。電話回線も切断されているとのこと。
www.nytimes.com/2026/01/08/world/middleeast/iran-protests-internet-shutdown.html
www.ynetnews.com/article/r1lhwgrvwl#autoplay
このデモに先立ち、1979年にイスラム政権が立ち上がった際に、亡命したパーレビ国王一家のレザー・パーレビ元皇太子が、8日(木)と9日(金)午後8時に集まるよう、デモ隊に呼びかけていた。
8日集まった数千人のデモ隊のスローガンの中には、現政権崩壊だけでなく、パーレビ政権の復興を叫ぶものもいた。しかし、Times of Israelによると、デモ隊には、今のところ、明確な指導者はいないとみられている。
デモは、テヘランだけでなく、イラン各地でもエスカレートしている。ハメネイ師と、前指導者ホメイニ師の肖像画が燃やされたほか、政府関係省庁への放火も報じられている。
国営放送がデモのエスカレートをアメリカとイスラエルの責任と非難
イランでデモが日々エスカレートする中、トランプ大統領は、政府側がデモ隊に暴力を振るうなら、介入も辞さないと警告している。このためか、政府側は、治安部隊に、市民への暴力を避けるよう、指示していた。
しかし、8日にデモが暴徒化すると、イラン国営放送が、はじめてメッセージを発信。アメリカとイスラエルのテロ組織が、放火して暴動を引き起こしたとのコメントを出した。
今の政権が崩壊したらどうなる?パーレビ元皇太子の課題

今の強硬イスラム政権は、崩壊寸前と言えるが、では本当に崩壊したらどうなるのか。
今、今の政権に追放され、亡命中のパーレビ元皇太子が登場しはじめているが、トランプ大統領は、皇太子への公の支持は表明していない。
パーレビ元皇太子は、イスラエルとの良好な関係を支持しており、かつてバビロン捕囚からユダヤ人を祖国に帰らせたペルシャキュロス王を意識する人物である。
このため、イラン国内に十分な支持基盤があるかは不明と言われている。パーレビ復帰を叫んでいるデモ隊が、はたしてパーレビ元皇太子本人を支持しているのか、単に前のパーレビ時代の民主的なイランに戻ることを支持しているだけなのか、明確ではない。
今後、現イスラム政権が、崩壊した後に、十分民主的な指導者が出てくるのか、その反対か、何者が出てくるのか。まだほとんど見えていない。
シーア派とスンニ派の対立など、イラクやリビアのような国内の混乱に陥っていく可能性もある。その場合、イランにある高濃度ウランや高度な兵器も大きな懸念材料である。
www.france24.com/en/live-news/20250619-if-iran-s-khamenei-falls-what-would-replace-him
