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イランの反政権デモ拡大中:少なくとも16人死亡
イランの経済が急落したことを受けて、テヘランの商店街から始まった反政府デモから1週間になった。
デモはイラン全国、少なくとも40ヶ所に拡大し、治安部隊との衝突や暴力にも発展しており、これまでに少なくとも16人(デモ隊犠牲者)が死亡したと、人権団体が報告している。逮捕者も582人となり、2022年のデモ以来、最大級の反政府デモになっている。
Protests in Iran continue into an eighth day, with clashes, shop closures and heavy security deployments reported in Tehran and other cities following a deadly night of unrest.
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— Iran International English (@IranIntl_En) January 4, 2026
首都テヘラン(人口約1000万人)では、一時、鎮圧傾向とも言われていたが、やはりテヘランでもデモは発生している。テヘランでは、かつてのパーレビ王朝時代が戻ってくるといったスローガンも出ている。
Protesters took to the streets in the Narmak neighborhood of eastern Tehran on Sunday evening, chanting slogans including “This is the final battle, Pahlavi will return,” according to videos received by Iran International.pic.twitter.com/tNohb6LK2e
— Iran International English (@IranIntl_En) January 4, 2026
*パーレビ王朝:ペルシャのクロス王も意識してイランの近代化を進めた政権
パーレビ王朝は、戦後からイスラム革命が起こった1979年まで、イランを支配していた王朝で、宗教よりもイランという国のナショナリティを重視し、イランの近代化を進めた政権である。
パーレビ王朝は、1925年に、レザー・シャーが、テヘランで、皇帝に即位して、成立した。その後、1967年からは、息子のモハンマド・レザー・シャーが2代目皇帝として即位した。
パーレビ王朝の間、イランは、アメリカとも友好関係を維持した他、トルコに続いて、イスラエルと国交を樹立。イスラエルに石油を供給した他、なんと、ミサイルの共同開発までやっていたとのこと。
さらに、1971年に、クロス王が立ち上げた、アケメネス朝ペルシャの遺跡ペルセポリスで、イラン建国2500年を記念するイラン・ナショナリズムをアピールするイベントを開催。世界各国の首脳が出席するイベントとなった。

この時、パーレビ王朝は、539BCにクロス王2世が、バビロンを滅ぼし、ユダヤ人をエルサレムに機関させ、国を再建させたことを記録する「クロス・シリンダー(1897年イラクで発見・大英博物館)」を、世界初の人権宣言として、そのレプリカを国連に贈呈していた。
このシリンダーに書かれていることが、第二歴代誌36章、エズラ1章と6章、イザヤ書44章を裏付けるものとされている。
デモ隊は、イスラムを全面に押し出す今のハメネイ政権より、イランのナショナリズムを全面に出す自由な国、イランを求めているということである。
1979年以来のイスラム政権危機!?:最高指導者ハメネイ師がロシアに逃亡の計画も
イランのハメネイ師(86)は、デモに理解を示しながらも、暴徒は鎮圧しなければならないと、柔らかめの表明を出したが、暴徒の怒りは収まっていない。
一方、アメリカのトランプ大統領が、市民によるデモ隊に死者が相次ぐようなら、介入すると脅迫めいた発言を出した。これを受けて、イランでは、最高国家安全保障会議を招集。デモを和らげる方策と同時に、万が一アメリカの軍事攻撃を受けた場合にどうするかを検討したと報告している。
イラン情勢が悪化を続ける中、イギリス系メディアが伝えたところによると、もし今の反政府デモを鎮圧できなかった場合、イラン最高指導者アリ・ハメネイ師は、家族、側近たちとともに、テヘランを脱出して、ロシアのモスクワへ逃亡する可能性があるとのこと。先にシリアのアサド大統領が、ロシアに逃避したのに続く形である。
www.ynetnews.com/article/hkf5hnuv11g#autoplay
イスラエルは、イランを注視している。ネタニヤフ首相は1月4日(日)、イラン人の苦悩には理解を示すと述べた。しかし、踏み込んだコメントを出すと、イラン政権に利用される可能性があるため、それ以上のコメントは今も差し控える状態にある。
www.timesofisrael.com/netanyahu-now-could-be-moment-iranians-take-their-fate-into-their-own-hands/
