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イラン・ロシア・トルコがシリア問題で協議
イラン、ロシア、トルコが2017年から、シリア問題で協議しているとのニュースが流れて、3国のチームアップが話題になっていたが、1日、この3国の指導者たちが、オンラインでの協議を行った。
この会議を通して、イランのロウハニ大統領、ロシアのプーチン大統領、トルコのエルドアン大統領は、14ポイントの共同声明を残している。
ポイントは、国連決議に基づき、シリア・アラブ共和国の主権を認めることとなっているが、アメリカが支援するシリア民主軍を排斥し、シリア北部のトルコ支援の反政府勢力を認める形になっている。
今回の会議の目標は、シリアにおけるアメリカの役割を弱体化するということであり、また、イスラエルの動きについて、具体的な攻撃の指摘はなかったものの、地域を不安定にするものとの認識を共有している。
イラン、ロシア、トルコの3国は、時に対立し、時に協力するかに見える動きをしているが、対アメリカ、対イスラエルという点では、手をとりあうことができているようである。
現在、アメリカはこの地域に、ISIS打倒のために、軍を派遣し、一部はそのまま駐留しているが、いつまでアメリカがこの地域でにらみをきかせられるのかは、不透明である。アメリカがこの地域から撤退する日。それは、イスラエルにとっては、非常に危険な日となるだろう。そのためにも今、イスラエルは、イランの各施設の排斥に全力をあげているのかもしれない。
イランと中国が25年覚書か
エルサレムポストによると、先週、イランのメディアは、イランと中国の「25年間合意」を取り上げていたとのこと。これは、向こう25年間、経済も含め、イランと中国がパートナーとして協力関係を維持するという覚書である。
この話題は今にはじまったことではなく、イランの前アフマディネジャド大統領が提言し、中国との間に極秘で締結したとも言われていた。この覚書を、イランのザリフ外相が、完成するべく動いているとのことである。完成すれば、中国がイランの石油、ガスに2600億ドルの投資をする可能性があるという。
しかし、実際のところ、この契約に関する話題が2回も出てきているということは、締結が困難であり、今もまだ完成していないということでもある。
アメリカと国際社会が、イランへの経済制裁を行う中、中国は継続してイランとの貿易や、軍事協力も継続している中、こうしたニュースは、アメリカを怒らせる効果もねらったものとの見方もある。
しかし、将来的な視点でみれば、イラン、ロシア、トルコ、に中国と、アメリカ、イスラエルに反対する勢力が、たとえ一時的であったとしても一つになる可能性を表しているともいえるのではないか。
www.jpost.com/middle-east/iran-media-discuss-25-year-deal-between-iran-and-china-633739