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イランにロシアの戦闘機導入へ
イランは、アメリカなど先進国との核合意が進まない中、核兵器含む軍事力を増強。世界で孤立するロシアとの貿易を継続して、ロシア経済を守るとともに、ロシアにドローンなどの武器を調達することも行っている。その見返りに、ロシアは、イランに戦闘機を供与しているとの情報がある。
イランは、今月初めに、ホルムズ海峡に近い、地下空軍基地、イーグル44を公開し、イスラエルなどの敵からの攻撃に備えると発表していた。その映像からの分析として、ニューヨークタイムスが伝えたところによると、その基地は、ロシアの戦闘機SU-35を受け入れる用意がなされているという。ロシアはイランに戦闘機24機を供給するとみられている。
Today as #Iran's regime marks the 44th anniversary of the Islamic Revolution, it unveiled its first underground Air Force base called "Eagle 44." Another variation of the Bond villain lair theme we have seen in other IRI underground bases.t.co/sWKvibESMD pic.twitter.com/BvsR05Aj5e
— Jason Brodsky (@JasonMBrodsky) February 7, 2023
イランのウラン濃縮84%か(核兵器必要は90%)
国連原子力期間は、先週、イランでの抜き打ち査察の中で、84%にまで濃縮されたウランを発見したと報告した。核兵器に必要なウランは90%なので、もうすぐそこまできているということである。
ただまだ現時点では、偶然そうなった可能性もあり、調査が続けられている。詳しいことは、3月6日のウイーンで行われるIAEAでの会議(半年ごと)で報告されるとみられている。
イランと先進国の核兵器開発に関する交渉は2021年に開始されたが、合意にいたることなく今にいたっている。その間、アメリカが離脱するなどして、イランも当初、ウラン濃縮は平和利用の3.67%までとしていた合意を破棄し、昨年11月の時点で、60%になったと言っていた。
イランは、イスラエルを滅亡させると公言している国である。それが核兵器や戦闘機まで持つようになることは、まったく容認できないことであろう。本当に世界は、どこからでも戦争になりうる様相にあるということである。
イランのライシ大統領が中国訪問
イランのライシ大統領は、14日から16日まで中国北京を訪問。習近平国家主席と会談した。イランと中国は、2021年に25年の包括的協定を締結している。イランは中国へ石油の供給を行い、その見返りに、中国はイランに4000億ドルを投資するという約束だという。
しかし、それが予定通りに遂行されていないとライシ大統領は習近平首席に伝えたとみられている。結果、どういう約束になったのかは不明。
edition.cnn.com/2023/02/17/middleeast/china-iran-visit-mime-intl/index.html
イランも国内は反政府デモ
最近あまり聞かなくなっていたが、イランでは、女性のヒジャブ問題に端を発する反政府デモが全国レベルで行われていた。BBCによると、テヘランはじめ、多くの都市で、今も反政府デモが行われているもようである。
デモ隊は、イスラム主義政権に反発しているのであり、イラン最高指導者ハメネイ師の死を叫ぶようになっている。政権の方も、反発する者たちを処刑しており、市民の政権への反発はエスカレートしている。
BBCが人権活動家通信社の情報として伝えたところによると、抗議を訴えて処刑された人は少なくとも529人(中には公開絞首刑も)。約2万人が、身柄を拘束されている。