イランで新しく発足したライシ政権が、内閣案を国会に提出した。その中で、インターポール(国際警察)の指名手配にあがっているアフマド・バヒディ(74)が、内務相として名前が上がっていることが明らかとなった。
ハビディは、1994年のブエノスアイレスでの自爆テロ事件(85人死亡)に関係していたとして、インターポール(国際刑事警察機構)の指名手配を受けているイラン人5人のうちの一人である。この事件は、アルゼンチンの警察が、イランとヒズボラによるものと断定している事件であった。
さらに、2010年には、イラン革命防衛隊アル・クッズの司令官として、アメリカからのブラックリストにも挙げられている。イスラエルの外務省は、国際社会は、これを許すべきではないと訴えている。
ライシ大統領は、欧米との交渉にあたる外相にも、強硬派のホセイン・アミラボドラヒアン(56)を指名している。アモラボドラヒアンは、強硬派で知られたアフマディネジャド前大統領の下で、副外相を務めるなど政治経験は多い人物である。
Times of Israel がロイターの情報として伝えたところによると、この人物は、ヒズボラと関係が深いとみられている。ウイーンでは、イランとの核合意に関する交渉を控えている欧米諸国が控えているが、最初から反米意識の強い人物が外相として出てくる形である。
なお、これに先立ち、ハマス指導者イシュマエル・ハニエが、ライシ大統領就任の翌日にテヘランを訪問しており、ライシ大統領がヒズボラだけでなく、ハマスとも深い関係にあることが明らかとなっている。
ライシ大統領が提出した組閣案は、まだ議会の承認をえなければならないが、大統領が強硬派で、最高指導者ハメネイ師とも関係が深いことから、これに意義を唱えるものはおそらくないと思われる。
イスラエルもアメリカも先行き頭痛のイランの様相になりそうである。
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