イランがアメリカ大統領選挙前にイスラエルへの反撃を示唆 2024.10.31

Iran's Supreme Leader Ayatollah Ali Khamenei waves to the crowd in a meeting in Tehran, Iran, October 27, 2024. (Office of the Iranian Supreme Leader via AP)

イランは終わってない:米大統領選挙までにイスラエルへ反撃を示唆

イランが7月に続いて4月にも200発のロケット弾やミサイル、ドローンをイスラエルに向けて発射したことに対し、10月26日、イスラエルは、テヘラン他、イラン国内の軍事施設を攻撃。イランのミサイル能力を大きく削減したとみられている。

またその後の情報では、イスラエルが、イラン革命防衛隊の弾道ミサイル製造施設が攻撃対象になっていたこともわかっている。

しかし、イランはまだイスラエルを攻撃する気のようである。CNNが、独自のソースの情報として伝えたところによると、イランが、アメリカ大統領選挙(11月5日)までに、イスラエルへの厳しい痛みを伴う攻撃を行うと行っていると報じた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/source-to-cnn-iran-will-deliver-definitive-painful-response-to-israeli-attack/

具体的なことは不明だが、その気配はあるのか、上記の情報が出る前に、ホワイトハウスの報道官が、「イランはイスラエルへの攻撃をするべきではない。もし攻撃すれば、アメリカはイスラエルの自衛をサポートすると警告する声明を出していた。

www.timesofisrael.com/liveblog_entry/white-house-iran-should-not-respond-to-israels-retaliation/

at the Ramon Airbase in southern Israel, October 29, 2024. (Israel Defense Forces)

また、イスラエルにもその気配は伝わっているのか、30日(火)、イスラエル軍のハレヴィ参謀総長が、南部のラモン空軍を訪問した際に、「もしイランが、また大量のロケット弾やミサイルで攻撃してきたら、イスラエルは前回、攻撃しなかったところを攻撃する。イランは手を出さない方がよい。」と語っていた。

ハレヴィ参謀総長は、イランとの攻防は、まだ終わっていないとの認識を表明し、前の攻撃が部分的だったのは、イランの攻撃がまたあると予測されたからだと言っていた。

www.timesofisrael.com/idf-chief-if-iran-attacks-israel-again-well-hit-places-we-spared-this-time/

アメリカ大統領選挙:イスラエル人は66%トランプ支持

イスラエルのテレビ、チャンネル12が行った世論調査では、イスラエル人の66%がトランプ氏を支持すると答えていた。ハリス氏を支持すると答えたのは17%で、わからないが17%と、圧倒的にトランプ支持だった。

www.timesofisrael.com/poll-shows-israelis-massively-favor-trump-over-harris-in-us-election/

イスラエルへの対処について、ハリス候補は、イスラエル支持を強調しているが、党内の60%は、戦争のエスカレートの責任は、イスラエルにある(つまり、イスラエルが止めるべき)と答えていた。

一方、トランプ候補の共和党では、ハマスに責任があると答えた人が60%だった。この視点で見れば、イスラエル人がトランプ候補を支援するのも理解できる。

www.timesofisrael.com/poll-democrats-republicans-split-on-israels-responsibility-for-wars-escalation/

しかし、アメリカ・ファーストのトランプ候補がいつまでも、イスラエルを支持するはずはない。101人の人質の中には、アメリカ人も含まれている。いつまでも延々と戦争を続けることは支持しないだろう。

Times of Israelが伝えた情報によると、トランプ氏は、自分が当選した場合、1月20日の就任式までに、ガザでの戦争を終えるよう、ネタニヤフ首相に期限を切っていたことがわかった。

www.timesofisrael.com/trump-told-netanyahu-he-wants-gaza-war-over-by-time-he-enters-office-sources/

しかし、来年1月20日までに戦争を終わらせる、言い換えれば、停戦にもちこむことについては、イスラエル国内でも意見が分かれている他、停戦後のガザをどう管理するのかについても、イスラエルと国際社会は一致していない。ゴリ押しがどういう結果をもたらすかはわからない。

さらに、イランはその前に、イスラエルを攻撃すると言っている。明日何が起こるのか。もはやわからない。聖書には次の様に書いてある。

だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。だから、あすのための心配は無用です。あすのことはあすが心配します。労苦はその日その日に、十分あります。(マタイ6:25、32〜34)

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。