イランから断続的弾道ミサイル:ベエルシェバのアパート直撃で4人死亡 2025.6.24

A building in the southern city of Beersheba is seen after being struck by an Iranian ballistic missile, July 24, 2025. (Social media; used in accordance with clause 27a of the copyright law)

トランプ大統領が、イスラエルとイランが停戦に合意したと発表してから約4時間後、停戦発動予定の2時間前にあたる、午前5時ごろ(日本時間11時)、イスラエルでは警報がなり、続いて各地でサイレンが鳴った。

30分ぐらいなりつづけただろうか。一部はフーシ派だったが、その後イランからの弾道ミサイルが約1時間の間に少なくとも3回続いた。

その後、ベエルシェバの7階建てビルに着弾。これまでに4人の家族が死亡。少なくとも22人が負傷。このうち2人は中等度負傷。10人は軽傷だった。20人は急性不安で治療を受けていた。

MDAなどが、崩壊したアパートで負傷者がいないか必死の捜索が行われ、瓦礫の中から3人を救出した。

なお、死亡した4人は、地下シェルターではなく、自室の強化シェルター部屋で避難していた。自宅の強化部屋は、迎撃後のミサイルの破片からは保護できるが、ミサイルの直撃の場合は、保護できないと言われている。

(photo credit: FIRE AND RESCUE SERVICE SOUTHERN DISTRICT)

イスラエル軍によると、この時、イランから発射された弾道ミサイルは20発。6波に分かれて発射されていた。

このほとんどは迎撃されたが、1発がベエルシェバに着弾したとのこと。なぜ迎撃できなかったか、調査中である。

サイレンはこの後も、ハイファやテルアビブ方面でも鳴り続けた。

www.ynetnews.com/article/sylrctdexg

 

*この日の経過

トランプ大統領は、イスラエルとイランの停戦合意を、23日(火)深夜01時すぎに宣言。停戦は、その6時間後の24日午前7時(日本時間13時)に発効し、24時間後の25日午前7時(日本時間13時)まで続けば、戦争終結となると宣言していた。

イスラエルは、停戦発表直後にテヘランの軍事拠点などを攻撃していた。イランからのこの一連の弾道ミサイルの攻撃は、それに対する反撃とみられる。

 

 

石堂ゆみ

ジャーナリスト、元イスラエル政府公認記者、イスラエル政府公認ガイド、日本人初のヤド・ヴァシェム公式日本語ガイドとして活動しています。イスラエルと関わって30年。イスラエルのニュースを追いかけて20年。学校・企業・教会などで講演活動もしています。