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先週、ガザ国境周辺で作戦を遂行していた兵士が、テロリストと間違われ、友軍に撃たれて死亡した。撃たれた方はもちろん、撃った方もまだ人生を始めたばかりの若者である。双方の親たちにとってもこれほど大きな痛みはないだろう。
こうした大きなリスクを背負って徴兵され、3年間従軍するイスラエルの若者たちの給料があまりにも微々たるものであることが問題になっている。
彼らの給料(もしく経費支給)は、国内基地での非戦闘員で月400シェケル(12000円)、戦闘補助で600シェケル(18000円)、戦闘員で850シェケル(25500円)。これは、少ないを通り越して「ばかにしている」と表現するイスラエル人も少なくない・・・といった額面である。
ロバート・イラトブ国会議員によると、兵士の給料は1986年から変わっていないのだという。しかし物価は上がった。1986年には36アゴロット(10円)だったサンドイッチが今では12シェケル(360円)になっているのだ。
イスラエル軍では、従軍中、すべてが支給されるわけではない。軍服や武器は与えられるが、下着や靴下、せっけんや歯磨きなどは自腹。また基地で働いている間の食事は提供されるが、非番の時は自腹となる。
皮肉なことだが、より給料の多い戦闘員は2週間に一回しか自宅にもどらないので、出費は少なくてすむ。しかし内勤の兵士は、毎日家に戻るため、給料は戦闘員より低いのに出費は多いということになる。
結局、親が従軍中の息子娘の基本的なニーズは提供せざるを得ないのだという。息子を従軍させている母親のハダルさんは、「息子は基地で長時間働いているのに、彼が高校生だったときと同じように生活費は親が負担しています。」と語る。
これは、貧しい家族出身の者や、単独で移住してきた兵士などは、非常に苦しい生活を強いられているということを意味する。兵士の中には生活苦から犯罪に走ってしまったり、なんとか内勤になってアルバイトしようとする者もいるという。それでも国は防衛費をいかに削減するかを検討中である・・・。
*兵役後に職業軍人となった者、また予備役兵の給料はまた別の話であることに注意。